案里氏の歳費返還請求却下 東京地裁「法規定なし」
2019年の参院選広島選挙区を巡る買収事件で有罪が確定し、当選無効となった河井案里元参院議員(47)が受け取った議員歳費など約4942万円について、広島市の市民団体の会員6人が返還を請求するよう国に求めた訴訟の判決で、東京地裁(清水知恵子裁判長)は4日までに訴えを却下した。判決は3日付。
清水裁判長は判決理由で、有権者が国に違法な支出を是正するように請求できると定めた法律上の規定がなく、歳費返還も訴訟の対象にならないと指摘した。口頭弁論は開かれなかった。
市民団体の事務局長は4日、広島県庁で記者会見し「非常に残念だが、県民の関心は高まった。控訴も検討する」と話した。〔共同〕