とにかくモテた20代「立っているだけで20万円」

『赤い霊柩車』シリーズ(フジテレビ系)では狩矢(かりや)荘助警部役を演じていた

『赤い霊柩車』シリーズ(フジテレビ系)では狩矢(かりや)荘助警部役を演じていた

 若林さんは長崎出身。7人兄弟の5番目に生まれた。そのビジュアルから、ネットでは「ハーフかも」というウワサが出ているが、「実家は農家で純日本人」なのだそう。高校卒業後、上京し専修大学経済学部に進学したが、周囲に勧めれるままに俳優の道へ進んだ。

「当時はとにかく女性にモテたんで、『大学の勉強なんてやってられない』と中退しました。故郷の姉たちに『3年間だけ遊ばせてくれ』とだけ知らせて、気ままな生活を送っていました。東京の田町で荷役のアルバイトをしていたとき、早稲田大学で演劇をやっている連中に『おまえ、顔がいいから俳優になれ』『これを読め』と言われ、『面白そうだな』と劇団四季でジャン・ラシーヌ(フランスの劇作家)作品の舞台に立ったんです」

 その舞台が後の若林さんの人生を大きく変えることになる。

「その舞台を観ていた三島由紀夫さんに『こんなに脚がきれいな俳優を見たことがない』と。ある女優さんのリサイタルの、『葵上(あおいのうえ)』という三島さん作・演出の舞台に大抜擢され、若林光役を演じました。といっても何にもできませんから、タキシードを着てほとんど立っていただけ。それなのに、20万円いただいけました(当時のサラリーマンの平均月給は3万円弱)。『脚がきれいで20万円とはいい仕事だな』と思いましたね(笑)。三島さんには銀座日航ホテルなどに毎晩のように食事に連れて行っていただきました」

 芸名・若林豪の若林は、このときの役名から取ったのだそうだ(本名:森武久明)。

 1965年、劇団「新国劇」の団員になり『同期の桜』でデビュー。『人生劇場』で師匠・島田正吾と共演し大役・飛車角役に抜擢されるなど活躍しつつ、テレビドラマにも進出。1968年、『顎十郎捕物帳』(TBS系)で主演し、“新国劇の大型新人”として売り出された。

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