大相撲の横綱審議委員会(横審)による稽古総見が4日に東京・両国国技館内の相撲教習所で実施される。コロナ禍で中止が続き令和2年1月以来3年4カ月ぶりとなる。自身6度目のかど番で夏場所(14日初日、国技館)を迎える大関貴景勝(26)は参加するものの、師匠の常盤山親方(元小結隆三杉)は3日、「相撲を取る稽古はしない」と説明した。
貴景勝は横綱昇進に挑んだ3月の春場所で左膝半月板を損傷して途中休場。春巡業も全休した。この日も東京・板橋区の常盤山部屋で、しこ、すり足など基礎運動で汗を流したが、関取衆との申し合いなど、本格的な稽古は再開していない。
師匠は「出場するつもりだが、相撲を取らずにぶっつけ本番はあり得ない。相撲勘を戻さないといけないし、そんなに甘くはない」と語った。初日まで10日間。不透明感が漂い始めた。