江崎鉄磨沖縄北方相、琉球処分を「沖縄処分」3日連続で発言訂正

衆院予算委員会で答弁する江崎鉄磨沖縄北方担当相=9日午後、国会(斎藤良雄撮影)
衆院予算委員会で答弁する江崎鉄磨沖縄北方担当相=9日午後、国会(斎藤良雄撮影)

 江崎鉄磨沖縄北方担当相が9日の衆院予算委員会で、19世紀後半に明治政府が琉球を併合した「琉球処分」を「沖縄処分」と発言し、訂正した。発言の訂正は3日連続。不安定な答弁が続く江崎氏は野党の格好の攻撃対象となりつつあり、与党幹部も苦言を呈し始めた。

 江崎氏の誤答弁を受け、公明党の井上義久幹事長は9日の記者会見で「緊張感を持ってしっかりとやっていただきたい」とクギを刺した。立憲民主党の辻元清美国対委員長は9日、閣僚としての資質について「適任か疑問を感じる。これ以上、疑問符がつくようになれば安倍晋三首相の任命責任に及んでいく」と国会内で記者団に述べた。

 7日の予算委で「北方領土の日」を「沖縄北方の日」と発言した江崎氏。8日には平成30年度予算案に計上された沖縄振興一括交付金の概算要求段階からの減額幅「65億円」を「650万円」と間違えた。

 自民党幹部は「間違いを誘発するような野党側の質問方法にも問題がある」と語るが、江崎氏は9日、予算委に先立つ閣議後の記者会見で「全く緊張感が足りなかった。これから気持ちを引き締めて取り組む」と述べていた。警戒しても止まらない誤答弁の連鎖に、与党側も苦悩を深めている。

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