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北京オリンピックのカーリング女子は17日、1次リーグ最終戦で日本代表のロコ・ソラーレが辛くも準決勝進出を決めた。1位スイス、2位スウェーデンの下に、イギリス、日本、カナダの3チームが5勝4敗で並んだが、準決勝に進んだのはイギリスと日本。明暗を分けたのは、わずか9・44センチの差だった。
規定では、1次リーグを終わって3チーム以上が並んだ場合、そのチームの対戦成績で順位を決定することになっている。
だが、イギリス、日本、カナダの間の対戦成績はいずれも1勝1敗のため、ここで決着はつかなかった。
そこで、「ドローショットチャレンジ(DSC)」という方法がとられる。
1次リーグでは、試合前に両チームから2人ずつ選ばれた選手が時計回りと反時計回りに回転をかけて投球するラストストーンドロー(LSD)を行い、この2投についてハウス中心からの合計距離の短い方が第1エンドの先攻、後攻の選択権を得る。1次リーグ9試合のLSD値から、遠い順に2つの値を除いたうえで算出する平均距離がDSCで、この数値がより小さいチームが上位となる。
当該3チームの1次リーグのDSCは以下の通り。
イギリス 35・27センチ
日 本 36・00センチ
カナダ 45・44センチ
日本がカナダをわずか9・44センチ差で抑えて、イギリスに次いで準決勝に滑り込んだことになる。日本は今大会、初戦から4試合連続でLSDを獲得できず、9試合のうちLSDによる選択権を取れたのは3試合だけ。スイスに敗れた直後は、DSCで勝てないと思っていた選手たちは敗退を覚悟した表情だったが、その後、吉報を受けた。
参加国でDSCが最も良かったのはスイスで、その値は「19・14センチ」という正確さだった。(編集委員 千葉直樹)
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