ラジオ番組削除要請は「表現の自由侵害」 福岡県弁護士会が県に勧告

記者会見する福岡県弁護士会の山本健太副会長(右)と中原昌孝弁護士=福岡市博多区の県庁で2023年12月14日午前10時半、野間口陽撮影
記者会見する福岡県弁護士会の山本健太副会長(右)と中原昌孝弁護士=福岡市博多区の県庁で2023年12月14日午前10時半、野間口陽撮影

 福岡県が九州朝日放送(福岡市)に制作・放送を委託したラジオ番組について、県がホームページ(HP)で保存・公開する際、「政府見解と異なる」などとして内容を一部削除するよう番組側に要請したのは、憲法が保障する「表現の自由」の侵害に当たるとして同県弁護士会が14日、同種行為を繰り返さないよう県に勧告した。

 出演者で俳優の中西和久さんが弁護士会に人権救済を申し立てていた。勧告書などによると、番組は太平洋戦争中に県内の炭鉱で働いた外国人捕虜に関する内容で、2019年8月に放送された。番組中のコメントで、外国人の炭鉱労働者は強制連行されたと指摘する書籍の一文が引用されており、県はこの部分について「政府の主張と違うことを県は主張しているととられる」などと削除を要請。番組側は拒否し、内容はそのままHPに掲載…

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