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米軍、原子炉冷却に真水提供へ 海水注入による腐食懸念

2011年3月25日16時23分

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写真:福島第一原発を冷却するために、米軍から提供を受けた真水を台船(中央)に積み、引航する自衛隊の艦船=25日午後2時32分、神奈川県三浦市沖の浦賀水道、朝日新聞社ヘリから、堀英治撮影拡大福島第一原発を冷却するために、米軍から提供を受けた真水を台船(中央)に積み、引航する自衛隊の艦船=25日午後2時32分、神奈川県三浦市沖の浦賀水道、朝日新聞社ヘリから、堀英治撮影

 北沢俊美防衛相は25日の閣議後の記者会見で、東京電力福島第一原子力発電所の原子炉冷却のため、米軍から真水の提供を受ける方針を明らかにした。

 原子炉の冷却にはこれまで海水が使われてきた。北沢氏は会見で「海水をいつまでも注入していると塩害のようなものが起きるのではないか。それについて米側が強い懸念をもっていて、機材の腐食を防ぐためには、淡水に早く変更すべきだという米側からの非常に強い要請があった」と明らかにした。

 東京電力はダムの真水を使うことも検討しているが、十分に供給できない場合に備え、米軍からの提供を受けることにした。注入には、米軍が提供するポンプを使うことを想定。状況次第では、設置や操作は東京電力に代わって自衛隊が行うことも検討しているという。

 日本側の受け入れ方針を受けて米海軍は25日、米海軍横須賀基地(神奈川県横須賀市)から大量の真水を台船に積み込んで発送した。台船は2隻になる予定で、最大で計約2650トンを積載できる。自衛隊の艦船が現場海域まで引っ張っていく予定。途中でポンプの使い方などの訓練を行うため、到着まで3日程度かかる見通しだ。

 同基地には純水製造施設が設けられている。原子力空母ジョージ・ワシントンが停泊して原子炉を停止した際に必要な真水を供給するための設備だ。

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