ベトナム共産党は17日、ナンバー2であるグエン・スアン・フック国家主席が辞意を表明し、承認されたと発表しました。地元メディアは、新型コロナウイルスに絡む汚職事件の監督責任を取った形だとしています。

ベトナム共産党によりますと、今回、辞意を表明したグエン・スアン・フック国家主席は党内序列2位にあたり、経済成長を加速させたとして広く評価を集めていました。

辞意表明の背景には、新型コロナが絡む汚職事件でフック氏の部下だった2人が解任されたことに対する監督責任を問われたことがあるとみられています。

国家主席の任期途中での辞任は異例で、フック氏は「自分の責任を自覚し、引退することを申請した」とする声明を出しています。

最高指導者であるグエン・フー・チョン党書記長は汚職撲滅を進めることで権力基盤を強化していて、今回のフック氏の辞任でチョン氏への権力集中がさらに強まるとの見通しが広がっています。