100人に計2870万円提供、裁判長「極めて悪質な犯行」…河井元法相に懲役3年判決

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 2019年7月の参院選を巡る大規模買収事件で、東京地裁は18日、公職選挙法違反(買収、事前運動)に問われた河井克行・元法相(58)に懲役3年、追徴金130万円(求刑・懲役4年、追徴金150万円)の判決を言い渡した。高橋康明裁判長は「民主主義の根幹である選挙の公正を著しく害した極めて悪質な犯行だ」と述べた。

 法相経験者が刑事裁判で実刑判決を受けたのは初めてとみられる。克行被告は3月に保釈されたが、実刑判決に伴い、閉廷後に再び身柄を拘束された。被告側は即日控訴した。

河井克行被告
河井克行被告

 判決によると、克行被告は19年3~8月、広島選挙区の自民党公認候補だった妻の案里元被告(47)(有罪確定)を当選させるため、票の取りまとめなどの報酬として地元政治家ら計100人に計約2870万円を提供した。判決は克行被告が選挙運動を取り仕切った「総括主宰者」だとも認定し、案里元被告との一部の共謀も認めた。

 被告側は当初、買収目的を否定して無罪を主張したが、3月の被告人質問で一転して起訴事実の大半を認め、政界引退を表明し、衆院議員を辞職。昨年6月の逮捕以降に受け取った議員歳費相当額(700万円)をしょく罪寄付したことも踏まえて執行猶予を付けるよう求めたが、判決は買収額が多額であることなどから、実刑が相当だと判断した。

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2136921 0 社会 2021/06/18 20:25:00 2021/06/18 23:23:52 2021/06/18 23:23:52 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/06/20210618-OYT1I50094-T.jpg?type=thumbnail

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