米中首脳、11月会談の意向確認 電話協議で
【ワシントン=永沢毅、北京=永井央紀】トランプ米大統領と中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席は1日、電話協議した。中国側の発表によると両首脳は11月末にアルゼンチンで開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議に合わせて会談する意向を確認。貿易戦争の打開に向けた当局間の協議を深めることで一致した。北朝鮮の非核化を巡っても意見交換した。
中国側によると電話協議は米国側が申し入れた。トランプ氏は「習氏との良好な関係を重視している。両国の元首が頻繁に直接、意思疎通することが非常に重要だ」と述べ、G20での会談に期待を示した。対中貿易輸出を拡大したい意向も示し、当局間で通商協議を進める必要があるとした。
習氏もG20で会談したい考えを表明し「中米関係やその他の重要問題について深く意見交換したい」と述べた。貿易戦争には「過去に経済貿易で食い違いがあり、両国の産業と全世界の貿易がマイナスの影響を受けた」と指摘。両国間の接触を増やし「双方が受け入れ可能な方法を見いだすべきだ」と述べた。
トランプ氏はツイッターで「長い時間とても良い話し合いができた。貿易問題に重点を置いた」と明らかにした。G20での会談に向けた議論が「うまく進んでいる」との認識も示した。会談が実現すればトランプ氏が訪中した2017年11月以来、約1年ぶりとなる。
両首脳の電話協議は明らかになっている限り、5月以来とみられる。トランプ氏はかねて習氏との良好な関係を強調してきたが、貿易戦争の激化などを受けて9月には「もう友人ではないかもしれない」と語っていた。
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