国宝級の曜変天目茶碗か テレ東の鑑定番組で発見
テレビ東京は20日、鑑定番組「開運!なんでも鑑定団」の収録で、世界に3点しかないとされる「曜変天目茶碗」とみられる陶器が、新たに見つかったと発表した。現存する3点はいずれも国宝に指定されている。
テレビ東京によると、徳島県のラーメン店経営の男性が番組に鑑定を依頼。大工をしていた男性の曽祖父が、戦国武将・三好長慶の子孫が暮らす屋敷の移築を請け負った際、買い受けた骨董品に交ざっていたらしい。番組内で古美術鑑定家の中島誠之助さんが「曜変天目に間違いない」とし、2500万円の鑑定額を付けた。
静嘉堂文庫美術館(東京都)によると、曜変天目茶碗は、南宋時代(12~13世紀)の中国でつくられ、完全な形で残るのは世界に3つとされる。
所蔵するのは、大徳寺龍光院(京都市)、藤田美術館(大阪市)、静嘉堂文庫美術館。茶碗の内側には、漆黒のうわぐすりの中に大小に連なる銀色の斑紋があり、その周りに光彩が現れているため、宇宙に星々が輝くように見える。〔共同〕