【全文】森喜朗会長が辞任表明、女性蔑視発言は「解釈の仕方」「意図的な報道あった」

2021年2月12日 17時08分
森喜朗会長(Tokyo 2020公式ライブ配信より)

森喜朗会長(Tokyo 2020公式ライブ配信より)

 東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(83)は12日、理事会と評議員会の合同懇談会に出席し、女性蔑視発言の責任を取り、辞任を表明した。森氏は、これまでの準備を振り返りつつ、「意図的な報道があり、女性蔑視だと言われた」と反論。また「老害」といわれ「極めて不愉快」と怒りをにじませた。森氏の懇談会冒頭の発言は以下の通り。
森喜朗氏 それではお許しをいただいて、最初に私からごあいさつを申し上げます。
 今日はご多用の中を、こうして大勢お集まり下さいましたし、リモートで参加されている方もあるんでしょ。ということで約45名くらいの方がご覧になっているということになります。
 いま総長からお話がありましたように、今回、私の不適切な発言が原因で、大変混乱を致してしまいました。理事の皆さん、さらには評議員の皆さま、そして多くの皆さま方に、大変ご迷惑をおかけをしたことを誠に申し訳なく存じております。
 今日は改めて、もうすでに報道されております通り、今日をもちまして会長を辞任をいたそうと、こう思っております。大事なことは、オリンピックをきちんと7月に開催するということでありますから、そのオリンピックを開催するための諸準備に、私がいることが妨げになるということであっては、ならないと思います。

◆職員44人から3千人超に「感慨無量」

 思い起こしますと、8年前になるわけですけれど、2014年1月でございましたか、東京都庁の一部をお借りをして、組織委員会がスタートいたしました。そのときは44名でスタートしたんです。今日、コロナのこともあり、休んでおられる方いろいろありますが、3千数百の職員のみなさんがおられて、それぞれの部署で懸命なオリンピックの準備作業をされておられます。その皆さま方のことを考えましても、感慨無量であります。
 14年に発足しましてから、会場の見直し案というのをやりました。当初の東京都が中心となっておつくりいただきました当時の最初の計画を思い切って削減をするということになりました。そのために、東京都で開催する東京オリンピック・パラリンピックが、隣県の神奈川県、埼玉県、千葉県、そして一部山梨県、静岡県にまでですね、ご協力いただくことになりまして、大変広範囲なオリンピック・パラリンピックということにもなりました。
 またサッカーの予選等もあります。また野球もあとで追加になりましたので、これの予選等もありますので、大会の前にですね、サッカーもそして野球も行うということで、とくに東北を中心にした各県でサッカーをやります。野球、ソフトボールは福島県でお願いをするということで、これもまた各県の知事はじめみなさんの大変なご努力をいただいて、準備をしていただいております。
 さらには15年に入りまして、3者合意というものがありまして、財政負担の国と都との合意。
 それから2016年に入りまして、リオ大会が行われました。すばらしいアスリートの活躍があったわけでありますが、そのときに安倍総理においでをいただいて、安倍マリオという大変大きな国際的に話題を生むセレモニーがあったことも記憶に新しいです。
 17年には、いわゆる携帯電話のリサイクルでメダルをつくろうという運動を提唱いたしました。これとともに、表彰台をペットボトルでつくろう、と。できれば、これを参加してくれた選手の母校に贈ったらどうかという案も検討をしているところであります。

◆持続可能な社会を目指して

 さらにはいま、たしか福岡県に行ったのかどうかくらいかと思いますが、トーチですね。このトーチを、これもまた東北の震災のときに使われた仮設住宅の金属部分をはがしまして、これでトーチをつくったということなど、いわゆる持続可能な社会というものを目指して、オリンピックの我々も組織委員会もその中で一緒になって、がんばろうということになったのも、みなさんのおかげです。
 さらに2018年には、バッハ会長がおいでになりまして、改めて復興五輪ということを確認をいたしたわけです。
 2019年には、暑さ対策の流れといたしまして、札幌へマラソンを移すという、これはIOCからの提案でございましたが、東京都、そして国みなさんのご協力いただいて、北海道、札幌市みなさまのご協力で順調にこの準備ができております。
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