西武が誕生40周年の節目にリーグ優勝を果たした。過去にもメモリアルイヤーは全てリーグ制覇しており、サンケイスポーツは当時を経験したレジェンドに緊急インタビュー。30周年(2008年)時の監督、渡辺久信シニアディレクター兼編成部長(53)に思いを語ってもらった。
あの年は監督初年度。赤田(現2軍打撃兼外野守備・走塁コーチ)の延長サヨナラ満塁弾があったり、神がかり的な試合が多かった。打線も強かったね。カブレラ、勉ちゃん(和田)の4、5番が抜けて隙だらけだったけど、若い選手が勢いに乗って駆け抜けた。
でも、北京五輪で主力3人(涌井、中島、G・G・佐藤)が抜けたのはきつかった。GGもああいう形で(失策で打ちひしがれて)帰ってきて、どう立ち直らせるかいろいろ考えた。今年はベテラン、中堅、若手のバランスが取れていて隙のない打線。優勝を知らない選手が多い中で栗山、中村の2人が終盤でいい戦力になった。ああ、10年たったんだな、と感じるよ。
辻さんは2年でよくここまで仕上げたと思う。タイプではない浅村を主将にして「えっ、大丈夫ですか?」って一番びっくりしていたのが、大阪桐蔭高の西谷監督。でも、責任感をもって取り組んでいる。地位が人を育てた典型だよね。
うちの一番の強みは、レギュラーのほとんどが生え抜きということ。昔から脈々と受け継がれている西武ライオンズの魅力だね。10年ぶりに絶対に勝つぞと、会社、フロントも一丸となって実を結んだと思う。
そういえば当時、「号泣していた」と言われるけど、あれはデーブ(大久保コーチ)が先に泣きついてきたから、もらい泣きしただけ。あいつのせいだよ(笑)。
★08年のチームと戦ったら…第7戦までもつれる
今の方がトータルしたら強いかもしれない。でも、投手は2008年の方がいいからな…。う~ん、難しいね。第7戦まで、もつれるんじゃないかな。
★MVPは選べない
今は選手の給料を決める立場だからね…。みんな、よく頑張った! 誰か一人とは言えないね。