厚労省元局長、無罪確定

石井一議員、口利き否定

 障害者割引郵便悪用事件で、虚偽有印公文書作成罪などに問われた厚生労働省元局長村木厚子被告(54)=休職中=の第11回公判が4日、大阪地裁であった。民主党の石井一参院議員(75)=当時衆院議員=が弁護側証人として出廷し、自称障害者団体側の依頼で同省に口利きしたことは「まったくありません」と否定した。
 検察側によると、石井議員は2004年2月、元秘書で自称障害者団体「凛(りん)の会」元代表倉沢邦夫被告(74)と面会。証明書発行に向けた口利きを依頼され、厚労省障害保健福祉部長(当時)に電話したとされる。
 これまでの公判で、倉沢被告は「面会は2月25日午後1時に衆院議員会館で」と証言。しかし、石井議員は同日の日程について「朝早くから夕方まで同僚議員らとともに千葉県成田市のゴルフ場でプレーした。議員会館には入っていない」と述べた。弁護人は議員の手帳にあるゴルフ場名やスコアの記載を示した。
 元部長は捜査段階で、石井議員から電話があり村木被告に対応を指示したと供述。検察側は有力議員の要請を受けた「議員案件」であることが偽造の動機とした。
 しかし、元部長は公判では「事実でないと思う」と否定。村木被告は一貫して無罪を主張している。(2010年3月4日配信、肩書き・名称、年齢はいずれも当時)

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