ワールドサッカーキング最新号では、あらゆるサッカープレーヤーにとっての目標である“世界最優秀選手”、リオネル・メッシのリポートを掲載している。4年連続となるバロン・ドール受賞も、彼の実力とタイトルの数を考えれば当然のことかもしれない。
「リオネル・メッシは2位以下を大きく引き離して世界のトップにいる」
アーセン・ヴェンゲルがそう語ったのは、2009-10シーズンのチャンピオンズリーグ準々決勝を終えた後だった。ヴェンゲル率いるアーセナルは前年度王者のバルセロナに挑み、2試合合計3-6で完敗。特にセカンドレグではメッシ一人に4ゴールを奪われ、息の根を止められたのだった。
敗戦の理由をレフェリーのミスや不公平なマッチスケジュール、更にはUEFAの陰謀に求めるどこかの監督と違い、ヴェンゲルは常に勝者をたたえる指揮官だ。
昨シーズン、メッシはリーガの記録を塗り替えるシーズン50得点を挙げ、リーガ得点王、更には4シーズン連続となるチャンピオンズリーグ得点王にも輝いた。2012年の1年間ではリーグ戦で59ゴールを決め、クリスチアーノ・ロナウドが持っていた「43」を大幅に塗り替える新記録を樹立した。
1月に発表された2012年度のバロン・ドールでは、全体の41.6パーセントと半数近い得票率を記録し、2位のC・ロナウド(23.7パーセント)に大差を付けた。これで史上初となる4年連続の受賞だ。ここまで来ると、もはやメッシを誰かと比較すること自体、無意味な行為にも思えてくる。
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