二階氏、一帯一路で演説「透明性条件に協力」
【北京=竹内悠介】中国を訪問中の自民党の二階俊博幹事長は26日、広域経済圏構想「一帯一路」に関する国際会議で演説した。インフラの開放性や対象国の財政健全性などへの配慮を条件に「日本も協力していく」と語った。「中国が世界中の膨大なインフラ需要に応えていこうとする姿勢を評価している」とも述べた。
二階氏は一帯一路への協力の条件としてプロジェクトの透明性や経済性も挙げた。これらの条件は日中両政府が「第三国市場」での経済協力の推進で合意した際に日本が提唱した。国際社会が批判を強めている一帯一路に協力する姿勢を示しつつ、政府の立場にも配慮した。自然災害に対応する「国土強靱(きょうじん)化」の点でもインフラ整備が重要だとも訴えた。
日中関係については「昨年の日中首脳の相互往来などで完全に正常な軌道に戻り、新たな発展を目指す段階に入りつつある」と指摘した。「日中両国がともに未来をつくっていく『共創』関係になるよう引き続き尽力していく」と強調した。