参院選

自民、広島で2人目擁立へ 茨城も模索

 夏の参院選で、自民党は広島選挙区(改選数2)で2人目の候補者を擁立する方向で調整に入った。過去2回の参院選では自民党候補が2位の野党候補に大差を付けて勝利しており、議席独占を目指す。だが、地元は消極的な上、岸田文雄政調会長をはじめ広島県出身が多い岸田派(宏池会、48人)の反発は強く、調整は難航が必至だ。

 19日午前、岸田氏と甘利明選対委員長が国会内で会談した。甘利氏が広島選挙区での2人目の擁立に理解を求めたとみられるが、県連幹部は「擁立が決まったとは聞いてない」と不快感を示した。

 自民党はすでに、6選を目指す岸田派の溝手顕正氏を公認済みだ。前回平成28年の参院選は県連会長の宮沢洋一氏(岸田派)が約56万8千票を獲得し、野党候補(約26万4千票)に大勝した。25年の参院選も溝手氏が30万票以上の差を付けて勝利しており、党は2議席独占に前のめりになっている。今回の参院選は東北などで苦戦が予想され、「取れる議席はできるだけ取りたい」(幹部)のだ。

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