原発の地震やテロ対策不備続く東電 社長が再び謝罪行脚 5日に福島県大熊町など
2021年4月2日 17時05分
東京電力の小早川智明社長は5日、福島第一原発が立地する福島県大熊町などを訪れ、2月13日の地震対応や柏崎刈羽原発(新潟県)で発覚したテロ対策施設の不備について謝罪する。東電が2日にスケジュールを発表した。
東電によると、小早川社長の他、福島第一廃炉推進カンパニーの小野明・最高責任者、福島復興本社の高原一嘉代表の3人が、福島県双葉町のいわき事務所(いわき市)、大熊町、富岡町、楢葉町、広野町、川内村の各役場を訪れる予定。
福島第一原発の地震対策を巡っては、昨年4月に3号機原子炉建屋に地震計2台を設置したにもかかわらず、相次いで故障。復旧もしないまま、その事実を廃炉責任者のトップである小野氏が7カ月半も把握していなかった。
また、柏崎刈羽原発でテロ対策施設の不備が長期間続いていた問題を巡っては、小早川社長は3月25、26日に立地自治体である新潟県、柏崎市、刈羽村を訪れて謝罪して回った。
柏崎刈羽原発での不備について、原子力規制委員会はセキュリティー上「最も深刻な事態」と判断。近く、東電に原子炉等規制法に基づき、同原発内の核燃料の移動を禁じる是正措置命令を出す方針。これにより事実上、同原発は運転禁止状態となる。(小川慎一、小野沢健太)
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