前期優勝を飾り、ナインに胴上げされる香川オリーブガイナーズの西田監督=八幡浜・大洲地区運動公園
四国アイランドリーグplusは23日、大洲市の八幡浜・大洲地区運動公園などで2試合を行い、前期優勝へマジックナンバーを「1」としていた香川オリーブガイナーズは、愛媛マンダリンパイレーツに5―4と逆転勝ちし、2期ぶり9度目の優勝を飾った。
香川は年間総合優勝を懸け、後期終了後に行われるチャンピオンシップに出場し、後期の覇者(後期も香川が制した場合は年間勝率2位球団)と対戦する。
香川は1点を追う七回、涌嶋の四球を足場に1死満塁の好機をつくり、4番桜井が中前に逆転の2点打を放った。
投手陣は、1点ビハインドの四回途中から救援した後藤が七回まで無安打に抑える好投を見せ、逆転を呼び込んだ。八回を田村、九回は抑えの酒井が得点圏に走者を背負いながらも無失点で切り抜けた。
▽大洲
香 川110100200―5
愛 媛021100000―4
▽勝 後藤25試合3勝
▽S 酒井23試合1勝2敗11S
▽敗 伴17試合1敗
▽本塁打 大原5号(1)、桜井4号(1)(以上香)鶴田1号(1)(愛)
▽二塁打 金城2、大井、四ツ谷▽失策 四ツ谷▽暴投 渡辺▽与死球 渡辺(金城)金森(国本)
▽試合時間 3時間25分
ほっとしている
香川・西田真二監督の話 シーズン中盤まで野手に結果が出なかったので、優勝できて正直な気持ちほっとしている。5月の終わりくらいから投打がかみ合ってきた。投手陣も頑張った。又吉が先発の柱になり、中継ぎ陣が踏ん張ってくれた。
安定感抜群の投手陣 終盤、中軸打線復調し頂点
断続的に雨が降るどんよりした空模様の球場に、香川ナインの明るい笑顔の花が咲いた。九回、最後の打者を守護神酒井が打ち取った瞬間、一斉にベンチからナインが飛び出し、マウンド前方で抱き合う酒井と捕手の大川を中心に、ペットボトルの水を掛け合いながら喜びを爆発させた。
優勝が懸かった大一番も、救援陣が踏ん張って勝利するという前期を象徴する戦いだった。1点リードを許した四回途中から登板した後藤が、七回まで無失点と流れを呼び、終盤は田村、酒井が抑えた。七回1死満塁で逆転の中前2点打を放ったのは4番桜井。「勝って優勝する」と千両役者ぶりを発揮した。
西田監督が「残り15試合は常に崖っぷちと言っていたし胃が痛かった」と言う苦しいシーズン。今季中盤までは中軸の調子が上がらず一進一退の攻防が続いた。そんな中、光ったのがリーグ1位の防御率を誇る投手陣。先発の又吉は7勝を挙げ、救援陣は11セーブの守護神・酒井、リーグ最多30試合に登板した田村、この日も力投した後藤ら抜群の安定感を誇った。
歯車がかみ合いだしたのは5月30日から敵地で行われた徳島戦に連勝してから。国本主将も「6月に入りチームの雰囲気が良かった」と振り返る。桜井をはじめ22日の高知戦でサヨナラ本塁打を放った島袋や国本、大原ら主力に当たりが戻り、6月は9勝1分け2敗と躍進。上位2球団を抜き去りゴールへ飛び込んだ。
チームは上り調子で後期へ突入する。指揮官は「独立リーグ代表となり、日本一を奪回をしたい」と力強く宣言した。
▽高知市営
徳 島001001000―2
高 知10004000×―5
(徳)小松、福岡、河野―小野、山城(高)中村、野原、山中、吉川―安田、夏山、屋宜
▽本塁打 村上4号(1)、迫留2号(3)(以上高)