米大統領、アフガン司令官の辞任了承 事実上の更迭
テロ掃討戦巡り政権批判
【ワシントン=大石格】オバマ大統領は23日、テロ掃討戦を巡り米誌のインタビューで政権批判をしたアフガニスタン駐留米軍のマクリスタル司令官の辞任の申し出を了承した。マクリスタル氏の上司に当たるペトレイアス中央軍司令官がアフガン司令官を兼務する。
オバマ氏はホワイトハウスで読み上げた声明で「辞意を受け入れた」と説明。事実上の更迭だが、解任は避けた。米軍のアフガン撤収が持論のバイデン副大統領らを軽んじるマクリスタル氏の一連の発言に関しては「司令官の資質を満たしていない」と述べた。
主戦論と撤収論が交錯する政権の現状にも触れ、「内輪もめには我慢ならない」と率直に表明。派遣軍の士気低下を懸念し、「この戦争の責任は私が負っている」と強調した。
ペトレイアス氏は欧州・中東などを管轄する中央軍のトップ。前職はイラク駐留軍の司令官で、治安を改善させた手腕が評価されている。ただ、今月の議会公聴会を途中退席するなど体調不安もささやかれている。