中国・ロシア主導でタリバン政権に呼び掛け 上海協力機構、欧米をけん制か
2021年9月18日 11時34分
【モスクワ=小柳悠志】中国とロシアが主導する上海協力機構(SCO)の首脳会議が17日、中央アジア・タジキスタンの首都ドゥシャンベで開かれ、アフガニスタンの安定化に向けSCOが積極的に関与していくことで一致した。欧米に対抗し、アフガン情勢を巡る国際的議論をリードする狙いもありそうだ。
ロシア大統領府によると、SCOは同日、「テロや戦争がなく、民主的なアフガンの形成を求める」との宣言を発表。イスラム主義組織タリバンの暫定政権に対し「国内すべての民族、宗教、政治団体の代表者が参加することが重要だ」と、包括的政権の構築を呼び掛けた。
中ロは、アフガン情勢を巡り日本や米国など先進7カ国(G7)を含む22カ国が今月8日に行ったオンライン外相会合に参加せず、SCOの枠組みを重視する姿勢を見せていた。
アフガンのイスラム過激派に関しては、中国が国境を接する新疆 ウイグル自治区への、ロシアは旧ソ連圏への流入を警戒している。
首脳会議では、イランのSCOへの正式加盟に向けた手続きを開始することでも合意した。
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