三遊亭円楽さん追善興行が2月、両国寄席で開催 最後の弟子・楽太は萬橘門下へ「感謝の気持ちでいっぱいです」

新年会で両国寄席に集まった五代目円楽一門会のメンバー
新年会で両国寄席に集まった五代目円楽一門会のメンバー
【上】楽天(右)楽花山(左)の新しい師匠となった小円楽(中央)【下】楽太(左)の師匠となった萬橘
【上】楽天(右)楽花山(左)の新しい師匠となった小円楽(中央)【下】楽太(左)の師匠となった萬橘

 五代目円楽一門会(三遊亭円橘会長)の新年会が1日、東京・お江戸両国亭で行われ、一門が集合した。

 昨年9月に亡くなった三遊亭円楽さん(享年72)をしのんで、2月に同所で行われる両国寄席(1~15日)を「六代目三遊亭円楽追善興行~生誕月に十八番噺と思い出話~」として開催することが報告された。連日、円楽さんをしのぶ座談の他、トリでは円楽さんの得意とした演目をネタ出しすることになった。

 また、円楽さん門下だった二ツ目、前座の弟子の処遇も決定。二ツ目の三遊亭楽天(47)、三遊亭楽八(42)、三遊亭楽花山(32)の3人は三遊亭小円楽(62)門下に。前座の三遊亭楽太(20)は三遊亭萬橘(43)門下となる。二ツ目の三遊亭楽喜(31)は廃業となった。

 3人の弟子を持つことになった小円楽は円楽さんの弟弟子。入門直後、売れっ子だった6代目・円楽さんのカバン持ちをしたこともある。「師匠(5代目円楽)に忘れられるくらいずっとついていた。ご恩があったので返せればと思った。6代目の遺志を継いで面倒をみようと思った」と話した。楽天は「再入門ということで気持ちを新たにイチから頑張っていきたい」。楽花山は「噺家として続けさせていただけるということで、新生・小円楽一門として頑張ります」と話した。

 円楽さんの最後の弟子だった楽太は「円楽には2年8か月お世話になったので感謝です。これから面倒みていただく(萬橘)師匠にも預かっていただくので、感謝の気持ちでいっぱいです」と神妙の面持ち。萬橘は「かわいがっていただいた円楽師匠への恩返しもあるので。できることで何かあればと思っていたけれど、大きな責任を負うことになりました。今飛んでいる飛行機が無事にもう一つの空港に着陸して、再び高く飛び立てるように手助けできればと思っています」と話した。

 【2月両国寄席】トリとネタ

 ▽1日 三遊亭好楽「藪入り」

 ▽2日 三遊亭栄楽「短命」

 ▽3日 三遊亭愛楽「ねずみ」

 ▽4日 三遊亭道楽「死神」

 ▽5日 三遊亭全楽「明烏」

 ▽6日 三遊亭萬橘「浜野矩随」

 ▽7日 三遊亭楽生「芝浜」

 ▽8日 三遊亭楽之助「西行」

 ▽9日 三遊亭小円楽「らくだ」

 ▽10日 三遊亭楽麻呂「明烏」

 ▽11日 三遊亭好太郎「町内の若い衆」

 ▽12日 三遊亭楽京「田能久」

 ▽13日 三遊亭兼好「お化け長屋」

 ▽14日 三遊亭竜楽「淀五郎」

 ▽15日 三遊亭円橘「蒟蒻問答」

芸能

×