ゴディバ「ショコリキサー」圧倒的に売れる魅力 1日1.2万杯、冷たいチョコドリンクが夏を癒す

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ゴディバのチョコレートドリンク「ショコリキサー」は、夏こそ人気。日本で年間31億円を売り上げる(写真:ゴディバジャパン)

猛暑が続く日本列島。これだけ暑いと冷たい飲み物や食べ物が欲しくなる。せっかくなら気分の上がるものがいい──。そう考える人のニーズをすべて満たすかのようなドリンクがある。ゴディバの「ショコリキサー」だ。日本で圧倒的な人気を誇るチョコレートドリンクである。

チョコレート、チョコレートソース、氷などをミックスして、ホイップクリームやパウダーをトッピング。プラスチックカップ入りで、片手でテイクアウトできる。全国150店舗のゴディバで販売、新丸ビルや新宿駅西口でも買えるので、ビジネスパーソンにもお馴染みではないだろうか。

ひんやり冷たいチョコドリンクをごくん、と飲み干す至福は、ほかに代えがたいものがある。

この「ショコリキサー」の売れ行きがすごい。2005年の販売開始以来売り上げは右肩上がりで、昨年は過去最高の年間31億円となった。平均すると1日に1万2000杯以上が売れている。しかも世界30カ国で販売される中、日本の売り上げがナンバーワンなのだ。

時代の移り変わりによって淘汰される商品も多い中、「ショコリキサー」が、なぜ日本でここまでブレイクし続けるのか。理由を検証してみたい。

ゴディバに入りやすくなった

ゴディバが日本1号店をオープンしたのは1972年。高級チョコレート店として格調高いイメージだったゴディバに、2005年、これまでにないカジュアルなチョコドリンクが登場した。

「ショコリキサー」は、もともと大きなドリンク市場を持つアメリカで開発された商品だった。チョコを固形でなく、飲み物にして新しい楽しみ方を提案。日本では夏のチョコレートの売り上げが低迷する時期に販売を開始し、自分用、ご褒美需要としての提案が支持された。「新感覚のチョコレートドリンク」「ゴディバに入りやすくなった」という声が上がり始め、徐々に若い客層が増えていった。

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