笹子トンネル事故、慰霊碑建立へ 中日本高速が遺族に報告
9人が死亡した2012年の中央自動車道笹子トンネルの天井板崩落事故で、管理する中日本高速道路(名古屋市)が10日、犠牲者を追悼する慰霊碑を山梨県大月市のトンネル近く2カ所に建立することを遺族らに伝えた。18年度中の完成を目指す。
この日、名古屋市西区で開かれた安全性向上への取り組みに関する説明会で同社が報告し、遺族も了承した。事故は上り線だったが用地確保などの理由で、いずれも下り線に設置。最寄りの初狩パーキングエリアと笹子トンネル入り口付近に建てる。
説明会には遺族ら11人が出席。冒頭、宮池克人社長は改めて陳謝し「事故を忘れず、高速道路の安全対策という永遠のテーマに取り組む」と述べた。その後、役員が各地の事業所を訪れ、現場職員と作業課題や安全について話し合う取り組みなどを説明した。
次男の洋平さん(当時27)を亡くした小林悦子さん(68)は説明会後「慰霊碑は遺族のためではなく、会社が事故を忘れないためのものにしてほしい」と話した。〔共同〕
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