〝密セ〟の主役だ!! DeNAは16日、ヤクルト13回戦(横浜)に3―2で勝利し、今季3度目となるサヨナラ勝ちを飾った。九回1死一塁で主将の佐野恵太外野手(27)が中越えの二塁打を放ち、敵失も重なって劇的勝利。チームは2連勝で借金を4月26日以来の「2」に減らした。交流戦終了後の勝率は首位・ヤクルトに並ぶリーグトップの.591(13勝9敗2分け)。1ゲーム差に4球団がひしめく混戦のセ・リーグで、2位・広島とゲーム差なしの3位に浮上した。
雨中の熱戦を終わらせたのは、主将の一振りだった。九回1死一塁、佐野が放った強烈な一撃は、中堅手・並木のグラブの先でフェンスに直撃した。相手のミスも絡み、一塁走者の桑原が一気にホームイン。サヨナラ勝ちを演出した背番号7は、歓喜のウオーターシャワーを浴びた。
「何とか食らい付くことができた。天候も悪く、ゲーム展開ももっと余裕を持って進めたかったけど、接戦をものにできて良かった」
2―2の九回、1死から桑原が四球を選び出塁。続く佐野は2球で追い込まれたが、そこから粘って7球目の外角直球をすくい上げ、あと少しで本塁打となる中越えの二塁打を放った。一度三塁で止まった桑原は中継が乱れたのを見て再び加速し、豪快なヘッドスライディングで生還。雨の中で応援を続けてくれたファンに、今季3度目となるサヨナラ勝ちを届けた。
2人のユーチューバーに力をもらった。移動時間などでテレビゲーム「マリオカート」を楽しむ佐野、桑原、牧。通称「マリオカート軍団」は今季、同ゲームの配信などで登録者数141万人を誇る人気YouTubeチャンネル「サワヤンゲームズ」で恒例のポーズ「デスターシャ」を本塁打パフォーマンスに取り入れている。
佐野は6月28日の阪神戦(横浜)に、同チャンネルを運営するウクライナ出身のサワヤン兄弟を招待。大ファンの2人と試合後に対面を果たした佐野、桑原、牧は、それぞれ愛用のゲーム機「ニンテンドースイッチ」にサインをもらった。そこからチームは絶好調。この日も〝軍団〟の2人で決着をつけた。