今週も早世の詩人、八木重吉(1898~1927)の話を。英語教師の傍ら、多くの作品を残した重吉の新しい「著書」が昨秋、出版された。「八木重吉 英文日記」(いのちのことば社)。
彼の生家の小屋から自筆の日記が発見されたのは2018年のこと。日記は、師範学校の生徒だった1915年のもので、毎日欠かさずつづられている。しかもすべて英文で。学生時代、英語を学ぶ目的で書き続けたものらしい。
まだ詩人にもクリスチャンにもなる前の16、17歳の日記を、私はドキドキしながら読んだ。例えば1月10日の日記はこんなふう。
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