試合開始前の5分間の演奏では、当日が誕生日の選手や、表彰式を前にした選手の登場曲なども流れる。試合中にはファウルボールへの注意を促す音(3種類)や、得点時の音も。得点は1点、2点…と音を変えているため、観戦の際にはぜひ聞き比べてほしい。
「一球一球、目を離すことができません。マウンドに集まったときも、弾きながらグラウンドを見て、止めるタイミングもある。温かい拍手や『すてきな演奏をよろしくお願いします』と声をかけていただくことが、一番うれしいですね」と真利子さん。開幕まであと2日。三塁側で奏でられる美しい音が、西武の戦いを支える。
★90年代後半からCDに
オルガン演奏が主流だったのは1990年代まで。横浜スタジアムでは右翼席のバックスクリーン寄りに、オルガン奏者用のボックスがあった。90年代後半に阪神が登場曲をCDの音楽に替えると、他球団も追随した。巨人の東京ドームでオルガン演奏が姿を消したのは2001年だったが、球団80周年を記念した一昨年の「レジェンドシリーズ」で復活。オリックスでも期間限定で演奏されたことがある。