富士急ハイランドが“入園無料戦略”で勝負するワケ

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 絶叫ファンの“聖地”として知られる富士急ハイランド(山梨県富士吉田市)が、今夏から入園料を無料にした。人気テーマパークのユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、大阪市)が毎年、入園料を値上げする強気の戦略をとるのとは対照的に、とことん敷居を下げた形だ。大正大学の白土健教授がその戦略を分析し、テーマパークや遊園地が直面する課題を明らかにする。

「試しに乗ってみたい」体験希望者に“お得感”

富士急ハイランド
富士急ハイランド

 ジェットコースター「FUJIYAMA」、「ええじゃないか」などの絶叫マシンが人気の富士急ハイランドは、7月14日から入園料(中学生以上は1500円・税込み)を無料にした。入園料とアトラクション乗り放題がセットになった1日利用のフリーパス(18歳以上は5700円)は料金を変更せず、一方でアトラクション単体の利用料金は値上げした。例えば、「ええじゃないか」は1回1000円が1500円へと50%アップになった。

「ゴミ屋敷」問題はなぜ片付かないのか

 それでも、「試しに一度、あの絶叫マシンに乗ってみたい」というチャレンジ希望を以前よりも低価格でかなえる一方、絶叫マシンを何度も利用するリピーターに対しては、フリーパスの「お得感」をアピールする料金体系にしたと言えるだろう。

 富士急ハイランドによると、入園無料化で年間約2.5億円の収入を失うが、「ほうとう」などの郷土料理が楽しめるレストランなどを整備し、食事だけの利用客などの新たな需要も掘り起こしたいという。

 実は、さらにもう一つの「秘策」があるようだが、それについては後述する。

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