ダイナミックで艶やかなデザインで異彩を放ち、サイズを超えた存在感を見せるシトロエンのDS4に新しく「6速AT」が設定されたということで、大いなる期待のもと早速試乗をさせてもらった。
これまで、ともに6速のMTと2ペダルMT(EGS)が設定されていたDS4。2ペダルMTはパドルシフトによる変速もダイレクトで、スポーティでキレのある走りを楽しみたいユーザーからは好評を得ていた。今回のATは、ATモードでの変速がよりナチュラルな通常のAT(トルクコンバータ式)を求めるユーザーにとっては待望の導入となったに違いない。
新搭載のアイシンAW製6速ATによる賢く滑らかな変速は、「自分でシフト操作したい」という欲求を抱くスポーティ派をも虜にしてしまう快適さを秘めている。とりわけ市街地では、2〜6速のロックアップ領域を広げたことと、低回転からトルクのある直噴ターボエンジンとの組み合わせによって、非常にスムーズな走りを堪能でき、自然なフィーリングが心地よい。さらにシトロエンならではのストローク感のある足まわりが快適な乗り心地をもたらし、ステアリングを通して豊かなフィーリングでドライバーを満足させてくれるのだ。
DSシリーズらしいグラマラスなボディデザインと洗練されたインテリア空間は、このクルマにただのコンパクトではないゆとりを与えている。最近のヨーロピアンコンパクトときたら、その走りのパフォーマンスや機能性、洗練されたスタイリングにはじつに目を見張るものがあるが、その最たる存在がDS4。迫力のあるフロントフェイスとリヤにかけてのダイナミックなサイドラインは存在感抜群だ。
ところで、6速ATを搭載する「シック」は、新しくツートンのレザーシートとDS5で一躍注目を集めたクラブレザーシートもオプションで選べるようになっている。まさに小さな高級車といえる設定だ。
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