吉幾三、動画で機内の国会議員「非常に横柄」、CAから「自民長谷川岳氏では」手紙もらう

自民党の長谷川岳参院議員(春名中撮影)
自民党の長谷川岳参院議員(春名中撮影)

歌手の吉幾三さんが動画投稿サイト「ユーチューブ」で、飛行機内で遭遇した国会議員の態度が「非常に横柄」だったと言及した動画が波紋を広げている。19日には、吉さんが昨年動画で指摘した国会議員が自民党の長谷川岳参院議員ではないかと指摘する「匿名の客室乗務員(CA)からの手紙」をもらったと紹介したうえで、「人との接し方をちゃんとしないと恥ずかしい」と問題視した。一方の長谷川氏は21日、自身のブログに「航空会社の対応について、機内で発言をする際の3つの原則」などを書き込んだが、吉さんの動画については触れなかった。

「鬼の首を取ったような言い方」

吉さんは昨年5月、ユーチューブに「飛行機の中で横着な態度の人がいる。国会議員だ。言葉の使い方とかが乱暴だ」と指摘する動画を投稿。このときは国会議員の実名を伏せたうえで、議員だけでなく「飛行機会社も(議員と一般の乗客で)待遇が違う。みんな同じお客さんだ。改めてほしい」と国会議員を特別視するような対応を批判した。

今月19日に投稿した動画では、昨年の動画を視聴したという「現役の客室乗務員から」という匿名の手紙が紹介された。手紙には「『態度が横柄な政治家』は、長谷川岳さんでしょうか」とつづられた上で、長谷川氏が搭乗する際は、航空会社から「枕を2つ用意する」などと注意点が細かく提示されると明かした。

吉さんが「横柄な国会議員」言及した動画

長谷川氏は飛行機の到着の遅れに特に厳しいといい、「鬼の首を取ったような言い方でクレームをされる」「とても政治家とは思えない」と悩みが打ち明けられていた。

長谷川氏「原則に基づき発言」

吉さんは手紙について、「名前はこういう人だ。(長谷川氏の)周りで応援している支持者は知らない面がある。注意してあげたほうがいい」と呼びかけた上で、「遅れたらどうのこうのとか大きな声を出していいのか。国会議員はもっと襟を正さないといけないのではないか」と態度を重ねて批判した。

長谷川氏の事務所は21日、吉さんの動画に対する見解について、産経新聞の取材に「(長谷川氏が)ブログに書いてある」と答えた。

このブログは、21日に更新した「本日は航空政策および飛行機の遅延についての考え方を述べたいと思います」と題するものだ。

長谷川氏のブログ「航空政策および飛行機の遅延についての考え方」

ブログでは、長谷川氏が機内で発言する際、航空会社が①正確な情報を伝えているか②不都合な情報をしっかりと開示しているか③正しい見立てを立てた情報発信となっているか─の「三つの原則」に従っていると説明した。飛行機が遅延した場合に自身が機内で発言したケースを紹介し、それぞれ三つの原則に該当するとした。

このうち、①の実例として、搭乗した飛行機の出発が大幅に遅れていたときの体験を紹介した。出発時間を大幅に超えたときに「管制の指示によって出発許可を待っているため遅れが生じている」との機内アナウンスがあったものの、外を見ると搭乗機に貨物の搬入作業の途中で相当な貨物が残っている状態だったと指摘。そのうえで、こう書き込んだ。

「遅延の原因は管制の指示ではなく、また、出発許可以前の話であり、航空事業者の準備が遅れているために、出発が遅れている状況が一目瞭然でした。これを航空当局の責任にすりかえ、そしてそれを情報として流すことは許されるものではありません。そのことについてその場で発言をさせていただきました」

長谷川氏は「今後も原則に基づいて航空行政について発言していきたいと考える」とも記した。吉さんの名前などは挙げなかった。(奥原慎平)

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