16人死亡放火再審認めず 大阪個室ビデオ店、最高裁
最高裁第3小法廷(宮崎裕子裁判長)は、2008年に16人が死亡、4人が負傷した大阪・難波の個室ビデオ店放火事件で、殺人などの罪で死刑が確定し再審請求していた小川和弘死刑囚(57)の特別抗告を棄却する決定をした。17日付。再審を認めない司法判断が確定した。裁判官5人全員一致の結論。
弁護団は、小川死刑囚がいた部屋ではなく別の部屋から先に出火した可能性があると主張し、14年5月、大阪地裁に再審請求した。しかし16年3月に棄却され、大阪高裁も昨年10月に即時抗告を退けたため、最高裁に特別抗告していた。
確定判決によると、小川死刑囚は08年10月1日未明、大阪市浪速区の「キャッツなんば店」で自殺しようと考え、個室に放火。店を全焼させて客16人を死亡させ、4人にけがを負わせた。14年3月に死刑が確定した。〔共同〕