フォルクスワーゲングループで、スペインに本社のあるセアトは、28、29日にスウェーデンで開催される開催される「FIAワールド・ツーリングカー・チャンピオンシップ(WTCC)」にディーゼルエンジン搭載車で参戦する。これはWTCCでは、初めてのケースという。
WTCCに参戦するのは、セアト『レオンFR』。市販モデルは、最大出力170PSの2.0リットルTDIエンジンを搭載しているが、WTCC仕様では280PS@4000rpmにパワーアップされている。エンジンブロックやシリンダーヘッドには手を加えず、ターボコンプレッサーとギアボックスを改良した。
レオンFRのディーゼルエンジン・モデルでレースに参戦するには、2つの克服すべき課題がある。1つは、同出力のガソリン・エンジンよりも35kgも重いため、全体的な軽量化を図らなければならないこと。もう1つは、インタークーラーとターボが、前輪の車軸よりも前に位置するために、重量のバランスをとるのが難しいという点。セアトでは、この2点は克服できるとの期待を示している。
ドライバーは、イバン・ミューラー(Yvan Muller)とジョルディ・ジェネ(Jordi Gene)がつとめる。