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アダストリア会長 「若者来訪増やしたい」
水戸芸術館を運営する水戸市芸術振興財団の新理事長に2月1日付で、カジュアル衣料雑貨販売「アダストリア」(東京)代表取締役会長の福田三千男さん(76)が就任し、今月14日に記者会見が開かれた。福田さんは「運営の充実を図り、若い人の来訪も増やしたい」と語った。
前理事長で国際的ファッションデザイナーの森英恵さんが昨年8月に96歳で死去したことを受け、財団側が昨秋、クラシック音楽愛好家で初代館長の吉田秀和氏(2012年死去)とも親交があった福田さんに理事長職を打診し、2月1日付の理事会で承認された。
福田さんは1946年、水戸芸術館に近い水戸市元山町に生まれた。市立五軒小、水戸二中、同志社大を経て71年にアダストリアの前身である家業の福田屋洋服店に入社。2018年にアダストリアの社長兼会長になり、21年5月から代表取締役会長を務めている。
福田さんは記者会見で、7月開館予定の新市民会館と水戸芸術館、京成百貨店の周辺エリアを、市が「ミトリオ」として、にぎわい創出拠点と位置づけていることを念頭に、「地区の活性化は今後の市にとって重要。市民が水戸にいて良かったと思える空間にしたい」などと語った。
記者会見には、ハープ奏者吉野直子さん(55)と慶応大教授の片山
吉野さんはロンドン在住で、同芸術館の定期演奏会にたびたび出演。館長で世界的指揮者、小澤征爾さんとも国内外で共演してきた。
片山さんは龍ヶ崎市在住で、優れた芸術評論を顕彰する吉田秀和賞を08年に受賞し、12年から同賞の審査委員を務めている。