イスラム協力機構、「宗教恐怖症」の法規制を呼びかけ

イスラム協力機構、「宗教恐怖症」の法規制を呼びかけ
9月25日、イスラム協力機構は、「イスラモフォビア(イスラム恐怖症)」に対する法規制を国連人権理事会で呼びかけた。独ドルトムントで22日に行われたムハンマドの侮辱映像に対するデモで撮影(2012年 ロイター/Ina Fassbender)
[ジュネーブ 25日 ロイター] 米国で制作された映像作品がイスラム教の預言者ムハンマドを侮辱しているとして反米感情が高まる中、イスラム協力機構(OIC)は25日、「イスラモフォビア(イスラム恐怖症)」の法規制を呼びかけた。
パキスタンのアクラム国連大使はOICを代表して国連人権理事会で演説を行い、同映像の内容を非難。宗教に対する中傷や否定的な固定観念から生じる憎悪犯罪、発言、差別、脅迫、抑圧のほか、崇拝対象への侮辱などを防ぐため、規制が行われる必要があると強調した。
また、ムハンマドを侮辱する映像の制作やイスラム教の聖典コーランの焼却、ムハンマドの風刺画の掲載などは、イスラム教徒に対する差別、侮辱、中傷、非難を意図的に引き起こしていると指摘。このような行為は「暴力行為を誘発」し、表現の自由によって保護されないと述べた。その上で、イスラム恐怖症が差別行為として認められ、それに応じた処分が行われなければならず、反ユダヤ主義と同様に扱われるべきだとの考えを示した。
米国側は24日、国連人権理事会に対し、宗教の自由と表現の自由は分離できないとの考えを示し、言論の自由が制限されれば、暴力行為、貧困、不満などを引き起こすと指摘した。

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