イスラエル大統領、ネタニヤフ氏に組閣指示 選挙受け

[エルサレム 6日 ロイター] - イスラエルのリブリン大統領は6日、3月のイスラエルの国会総選挙を受け、与党「リクード」を率いるネタニヤフ首相に組閣を指示した。
ただ、ネタニヤフ氏の支持勢力は過半数に届いておらず、連立交渉は難航が必至。組閣期限は4週間で、2週間の延長が可能。連立交渉がまとまらない場合、大統領は他の候補者を選ぶか、議会に候補者の選定を要請する。膠着状態が続けば、再選挙となる可能性もある。
リブリン氏はテレビ演説でネタニヤフ氏に組閣を指示したと発表。その際に「残念ながら現時点で、どの候補も新政権を樹立できる可能性は低いという印象を持っている」と述べた。
リブリン氏は5日に全政党とそれぞれ協議、ネタニヤフ氏が最も多くの支持を集めた。
リブリン氏は、イスラエルの法律では在職中の首相は起訴されても任務不適格とはならないと説明した。ネタニヤフ氏は、収賄や背任などの罪で起訴され公判が行われている。
定数120議席の国会でネタニヤフ氏は52人の支持を集めており、極右「イエミナ」のベネット元国防相とリクードを離党して右派新党「新たな未来」を設立したサール元内相に連立を呼び掛けている。
ベネット氏は、リクードとの連立について明言を避けている。サール氏は、ネタニヤフ氏の政権下で働くことはないとし、国は新たな指導者を必要としていると主張している。
反ネタニヤフ勢力で中道「イェシュアティド」を率いるラピド元財務相は5日、ベネット氏に連立を提案したと明らかにした。ベネット氏がまず首相に就任し、その後ラピド氏が首相職を引き継ぐことを提案したという。
ベネット氏は、連立政権は右派、中道、左派の政党の寄せ集めではなく、イスラエルの有権者の多くが抱く右派的感情を反映したものでなければならないと主張している。ベネット氏のイエミナは議会で7議席、ラピド氏のイェシュアティドは17議席、それぞれ確保している。

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab