北欧のNATO加盟をロシアがけん制 バルト海周辺への核の配備も示唆

2022年4月15日 20時52分
 ロシア安全保障会議副議長のメドベージェフ前大統領は14日、北欧スウェーデンとフィンランドがロシアのウクライナ侵攻を機に、北大西洋条約機構(NATO)への加盟を検討していることに対し、バルト海周辺への核兵器配備を示唆し、加盟を断念するようけん制した。インタファクス通信などが伝えた。
 メドベージェフ氏は、スウェーデンとフィンランドのNATO加盟を念頭に「国境は強化されなければならず、相当数の海軍部隊を配備する必要がある。(NATOの軍事力との)均衡を保つため、周辺の非核化の話もできなくなる」と主張した。
 また、両国がNATOに加盟すれば「ロシアにとって敵国が増える」とし、「ロシア政府は感情的にならず冷静に対応すべきだ」との考えも示した。
 ロシアはソ連時代の第2次世界大戦中、エストニア、ラトビア、リトアニアに圧力をかけてソ連に編入した上、フィンランドにも侵攻した経緯があり、バルト海周辺の北欧諸国では現在もロシアに対して強い警戒感がある。

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