金びょうぶの前で会見し、右手にゴールドのボールを持つ奥川。黄金ルーキーとして活躍が期待される(撮影・今野顕)
ギャラリーページで見る ヤクルトからドラフト1位で指名された奥川恭伸投手(18)=石川・星稜高=が25日、金沢市内のホテルで入団交渉を行い、新人に対する最高額となる契約金1億円プラス出来高払い5000万円、年俸1600万円で合意。インセンティブについては来季だけでなく、5年目の2024年までつく異例の好待遇が用意された。背番号は球団では荒木大輔、由規ら有望投手が背負った11に決定。最速154キロ右腕は「2桁勝利、エースに」と目標を掲げた。
金びょうぶが用意された金沢市内のホテルの会見場。奥川は緊張した面持ちながら、はっきりと決意表明した。
「1軍で安定して2桁勝利を挙げられるような投手になりたい。評価していただいてうれしいが、責任がある」
新人の最高条件となる契約金1億円プラス出来高払い5000万円、年俸1600万円で入団に合意。球団では2007年の由規(現楽天)以来となる最高額での契約となった。
最速154キロ右腕への期待は、異例の契約内容に表れた。出来高払いは来季だけでなく、プロ5年目の24年まで設定された。1年目の5000万円以外の詳細は明かされなかったが、一般的に登板数や勝利数、タイトル料などが項目にある。
複数年にわたるインセンティブ契約は、実績を残した選手に適用されるケースが多い。奥川のような新人では珍しく「球団では異例」と橿渕(かしぶち)スカウトグループデスク。単年だけのものではなく5年間、有効な項目があるという。