片山総務大臣閣議後記者会見の概要

平成15年6月3日(火)

<<冒頭発言>>
   おはようございます。私どもの関係は、今日は特にありません。定例案件を処理して終わりました。以上です。

<<質疑応答>>
:閣議の後、しばらく中に残っておられましたが。
:法制局長官と、昨日の(国会での)、外国人を審議会の委員にしていることについて、審議会というのは、8条は、基本的には諮問機関だし、一人で意思形成するものではないでしょう、大勢でするんだし。しかも諮問機関なんで、基本的には、それは公の意思形成、国家の意思形成に参画するということにならないのが多いのではないかと答弁しましたよね。それについて、一度、法制局としても整理する必要があると。ケースにもよるのですが、審議会もいろいろあるから。基本的には私の考え方でいいようだけれども、個別については、少しその整理をしたらどうでしょうかと法制局長官が言うから、結構だと。私どもの方の行政管理局長か人事・恩給局長に、その辺に相談させますと。審議会の委員に十何人おりますね、17人か19人。審議会も、普通の諮問機関は問題ではないのだけど、普通でないのもあるからね。そういうところは厳密にいうとどういうことになるのか、ということなんでしょうね。基本的には大勢で意思形成するんだよな。しかも諮問に答えるんだよね。その正式な意思形成そのものは、この諮問をした方がするんだけれども、参考で諮問するんだけれども、審議会によっては、答申そのものが意思形成に近いようなケースもあるみたいだな、あんまりたくさんはないのだけれども。だからケースによっては、整理をしなければいけないし、国際交流時代でね、外国人の審議会の委員が増えるとすれば、なんらかの整理をしておく必要があるね。法制局長官から、そういうことの相談があって、ちょっと残って話しました。
:昨日2日の未明に、神戸市内で非常に痛ましい殉職事故がありました。再発防止の意味からも、また原因究明の意味からも、消防庁の方へ何か大臣として。
:実状を詳しく調べて、二度と起こらないようにと指示しました。何か中にいる人を助けに入ったんだな。そのとき、建物が焼け落ちてきて、助けに行った人もろともね、だから3人ですよね、みんな若い人でね。痛ましい話なので、すぐ消防庁が実状調査に行きました。それはどういうことになってるのかね。そういうところに入らなければいいんだけど、そこは使命感があるんだね。助けに行かなければというんで。実状を調べて、適切な対応をいたしたいと思っております。
:今度の日曜日に、札幌市長選挙の再選挙があるわけですけれども、共産党の候補が選挙運動をすることを、途中で止めましたよね。こういう運動のあり方について、大臣どう思われますか。
:問題ですね。当選を得る目的で立候補するんだし。立候補したら、ちゃんと選挙運動をして、当選するかしないか、有権者、市民が決めることなんだけれども。そういうことをきちっとやることが立候補の一つの前提ですよね。私はあまりいいことではないと思っております。
:ところで昨日、東芝の会長の西室さんと、親しくご歓談のご様子だったんですけれども、どんなお話だったんでしょうか。
:いつもここで言っているようなことを言いました。特に、会議の運営の、非民主的な運営だって言われたり、秘密主義だって言われたり、それから委員のいろいろな意見を全然取り入れないとか、事務局を完全に排除しているとか、そういうことを改めないと会議として問題だと。そうしたら、私もそう思ってます、改めますと、こう言いました。意見はいろいろあってもいいのだけれど、地方分権改革推進会議は、この機関の性格が、目的が分権を推進するためにあるのでと言ったんだよ。財政制度審議会は、国の財政の健全化をまず第一に考える。これはやむを得ないよね、そういうことになる。地方分権改革推進会議は、地方分権を進める、そのために何をやるかを、建議するためにある機関なんで。その会議の原点というのかな、目的、何のためにあるかということについては、思いをいたしてもらわなければいけませんということ。いや、それもわかっていますと言っていたよ。他にも1、2言いましたけど、基本的にはその2点ですね。それで意見はなるべく、多くの委員の意見を入れて、原則、全会一致なんですよ。100%満足しない委員がいても、渋々でも、止むを得ないかということで、ああいう機関の意見はまとまるんです。強行に反対している人を何人も残して、その他もみんな満足でないという人がいて、物事を決めるとすれば、これはやはり地方分権改革推進会議として問題なのではないか。主として、運営について一番注文を付けときましたよ。それは自分も感じてますので直しますと言われたけど、もうそろそろ結論を出す時期なのだけれども、まとまるかどうか知りませんけど、そう言っておきました。向こうから来られたんだよ、今日は東芝の会長として来ましたと言っていた。
:NTTの接続料の問題ですが、KDDIが最近行政訴訟を提起すると言う話しがありますが。
:全く聞いていない。本当なの。どこかでなんか書いていたけど。ただKDDIの奥山さんが来られて、いろいろ事情を話されたんで、我々はちゃんと両方の言い分を聞いてやるって言ったんですよ。一方に偏ることはしないし、公平中立にやりますと。NTTNTTの言い分もありますし、KDDI等のご意見もあるんで。それは私はちゃんとやりますと、こう言っておりますから。
:公職選挙法の改正案が週内にも、参院本会議で可決すると。
:明日ですね。
:不在者投票の制度変更になるわけですけれども、非常に真面目な性格な方が名称をつけたのか、「期日前投票(きじつぜんとうひょう)」という名称になるわけですけれども、正直言いまして、我々も非常に頭を抱えておりまして、期日前投票というのが、果たしてこれから有権者になじんでいくのかどうか、その辺大臣は。
:今までの不在者投票は、ご承知のように投票そのものじゃない。もう一度投票日に、生きてるか死んでるかを確認して、正式な投票になるんです。だから投票の可能性をかなり濃く持っている投票なんだが、投票そのものじゃない。投票というのは選挙当日にやる、投票日にやるというのが投票なんですよ。だから今回は、不在者投票をした時点で正式な投票になるという意味では、投票日の前にやるから期日前投票なの。私も名前に違和感があって、しかも提案理由説明には、ちゃんとひらがなをふっているんだよ、期日前(きじつぜん)と。私が「きじつまえ」と読むと思っているんだな。これは、これから電子投票をやるとすれば、電子投票の意味がないんですよ。一度電子投票で不在者投票したものを、当日もう一度チエックし直さなければいけない、生きているか死んでいるか。ほとんどの方は生きているけど。そこでその生きてるか死んでるか確認しないでそのままカウントすると、投票全体のいろんな議論が出てくるので。だから、不在者投票の場合には、投票日前に投票したそのものを投票と認める。投票日の前だから期日前投票なの。あれは選挙というのはそういうことが一つあるんで。公正というのか、ぜひそこはご理解を賜りたいと思います。告示日に投票ができないんですよ、候補が出揃わないと、正式な投票だから。今は告示日からできるんですよ、立候補者が出揃わなくてもできるんです、正式な投票じゃないから。ところが今度は、正式な投票になるなら、候補者が出揃わないと。そういう意味で、告示日ははずれるんです。だから、告示日の翌日から。いろんな議論があるところですが、そういうところで各党のご理解もほぼいただきましたので、やらせていただきたいと思います。
:札幌市長選の話なんですけれども、今度の日曜日に予定されていますが、次の選挙のですね、当選者になりますけれども、当選者が、前回選挙の1位者よりも得票数が下回るという可能性もないわけではないという話がちょっと出てるんですけれども。可能性として、ないとは思いますけれども、そういう場合については大臣、どういうふうにお考えなんですか。
:法律の要件に当てはまれば、それはそれで当選になるんですよ。だから今回候補者が4人ですから、4分の1を割ることはないと思いますね。そうなると、低投票率で得票が低くても当選は当選なんです、今の仕組みは。いいか悪いかというのは議論があります。それは今、全般に低投票率で、我々もなかなか頭を痛めているのですが、投票率を上げるというのは難しいですね、一生懸命やっているのだけれども。仕組みとしては仕方がない。4分の1を割ったらまた再選挙ですよ。それから、選挙そのものは新しい選挙と同じと考えるべきで、前の選挙は全部消えているわけです。前の1位とか2位とか新しい選挙では何も関係ない。
:仕組みですから、仕方がないんですけれどもね。
:釈然としないところは、おそらくあるでしょうね。
:前回、投票した人達の意思というのはどうなってしまうのかなと。
:それが今の制度の考え方では消える。決戦投票になるのなら違うのだけれども、そういう制度じゃないから、今。
:前も聞いたんですが、特に制度の見直しとかはお考えですか。
:いや、今直ちには考えていません。昔は決戦投票をやった時期もあるんですよ、短いけれども。でもそれはそれで議論があったから止めた。選挙制度というのは、ある意味では試行錯誤なんです。満点の選挙制度はないんですよね。

  以上



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