「いま中国で要注目の日本人女性は?」と中国の人に聞いたら、多くの人が「ダンサーのKYOKA」と答えるだろう。

中国では近年、日本人ダンサーの活躍が目立っている。昨年、中国で放送されたアイドルオーディション番組『創造営2021』からデビューしたグローバルボーイズグループ「INTO1」にも日本でも有名な日本人ダンサーのSANTAとRIKIMARUが所属している 。そしていま、中国の若者から憧れの存在として見られ、芸能人からも熱い眼差しが注がれているのがKYOKAさんだ。

KYOKAさん/写真提供:KYOKA

今回、KYOKAさん本人、さらに中国ダンス界のゴッドファーザーとも言えるファン・ジュンさんに取材する機会を得た。お二人に日本人ダンサーの強み、そして中国ダンス界のいまについて聞いた。

中国ではアイドル並みの人気

今年8月13日から中国のオンラインプラットフォーム「YOUKU」で放送がスタートし、10月29日に最終回を迎えるストリートダンスバトル番組『ストリートダンス・オブ・チャイナ』。シーズン5を迎えた大人気番組に、今年、日本から11人の若手ダンサーが参加した。参加ダンサーのひとりで、番組放送前から話題に上がっていたのが、1996年生まれ大阪出身の女性ダンサー、KYOKAさんだ。

番組ではゲストとコラボする回もあり、KYOKAさんは中国の歌手・シャオグエイとコラボ。シャオグエイもKYOKA さんのファンで、番組の中で「まさか共演できるとは」と語っていた。KYOKA(左)、シャオグエイ(右)/写真提供:Street Dance of Chinaオフィシャル
 

番組に出演しているだけでなく、中国各地でワークショップの講師を務めたり、NIKEやランコムの広告に登場したり、上海ファッションウィークのイベントに参加したりと引っ張りだこ。また、彼女のメイクやコーディネートも話題にあがるなど、中国の若い女性を中心に熱い支持を集めている。

中国のダンサーとのコラボ作品。KYOKAさん扮する妖艶な猫と猫使いのストーリーを作品で表現。最後は猫と猫使いが逆転するというどんでん返しも見どころだった/写真提供:Street Dance of Chinaオフィシャル

インスタのフォロワー数は10.2万(2022年10月27日時点)。さらに、今年6月に中国のSNS、微博(WEIBO)を開設し、4カ月経った現時点でのフォロワー数は11.1万。中国版インスタといわれる小紅書(通称:RED)は7月から始め、現時点で4万のフォロワー数を有する。また、REDには彼女のファンが独自で始めたファンアカウントも多数存在し、さながらアイドルの「推し活」のように連日、KYOKAさんの話題が投稿されている。