平手打ちのウィル・スミス氏謝罪、米映画芸術科学アカデミー調査開始

27日に行われた第94回米アカデミー賞の発表・授賞式で俳優のウィル・スミスさんが長編ドキュメンタリー映画賞のプレゼンターを務めていたコメディアンのクリス・ロックさんを平手打ちした行為について、映画芸術科学アカデミーが正式に調査を開始した。

　　スミスさんは、妻ジェイダ・ピンケット・スミスさんについてロックさんが語ったジョークに憤り壇上に上がり、ロックさんの顔をたたいた。席に戻ったものの、一連の罵り（ののしり）の言葉もロックさんに浴びせた。ロックさんはその後プレゼンターとしての役目を果たした。

　　映画芸術科学アカデミーは発表文で「昨夜の式典でのスミス氏の行動を非難する。われわれは今回の出来事を巡り正式に調査を開始した。内部規定や行動規範、カリフォルニア州法にのっとり今後の対応を検討していく」と説明した。

　　スミスさんはこの一件後、主演男優賞を獲得。受賞後のスピーチでは、アカデミーに対しては謝罪したものの、家族を守るためだと主張しロックさんには謝らなかった。

　　ただ28日にはインスタグラムで、スミスさんはロックさんに直接謝罪。「クリス、あなたに公に謝罪したい。不適切で、間違っていた」と投稿した。

　　アカデミー賞授賞式は米ウォルト・ディズニー傘下ＡＢＣが放送し約1540万人が視聴した。これは同社発表の暫定数値であり、29日の最終結果で変更される可能性もある。ＡＢＣは、この数値は約1000万人にとどまった昨年を56％上回ると説明している。視聴者数のピークは1998年の5520万人で、この年は「タイタニック」が多くの賞を獲得した。

米アカデミー賞の国際長編映画賞に「ドライブ・マイ・カー」

原題：Will Smith Faces Film Academy Probe After Chris Rock Slap (2)、Oscars Draw 15.4 Million Viewers in Big Bump From 2021 (1)（抜粋）