最上級の品格が求められるはずだが…。皇室や皇居の護衛を担う皇宮警察本部で、警察学校の校長らが、栃木県の那須御用邸の敷地内の施設で開かれた懇親会などで未成年の護衛官らと飲酒を繰り返したほか、那須では男女4人の護衛官が飲酒後にみだらな行為に及ぶなど不祥事が相次いでいたことが分かった。校長ら幹部や護衛官ら30人前後が近く処分されるという。
NHKによると、昨年6月に実習先だった那須御用邸の敷地内にある施設での懇親会など、この1年間で校長や教官、新任の護衛官らが同席する場で未成年飲酒が繰り返されていた。那須では男女4人の護衛官が飲酒後にみだらな行為に及んでいたとも報じている。
さらには天皇ご一家の護衛にあたる男性護衛官が先月、出張先の新潟県の宿泊施設で入浴中の同僚の女性護衛官をのぞき見していたことが発覚し、男性護衛官も処分される方針とされる。
皇宮護衛官の不祥事をめぐっては、2017年12月にも児童ポルノのDVDを所持していたとして、30代の皇宮警察護衛官が書類送検された。15年7月には、皇宮警察学校の学生の給食費など30万円を着服した教養課の30代男性警部補が書類送検され、停職1カ月の懲戒処分を受けた。
皇宮警察本部のホームページによると、皇宮警察学校は採用後に全員が入校し、護衛のための必要な知識や技術を学ぶ。高卒で採用される未成年も学んでいる。法律などの座学や、武道などの術科のほか、和歌や茶道など「情操教育」も含め「心・技・体」を養うとしているが、“教場”で心身をたたき直したほうがよさそうだ。