大相撲秋場所で12勝3敗の好成績を残し、1場所で大関復帰を決めた関脇貴景勝(23)が、「左大胸筋肉離れ」で6週間の加療期間を要することが23日、分かった。師匠の千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)が明かした。
前日22日の千秋楽で関脇御嶽海との優勝決定戦に臨み、立ち合いで突き、押しを繰り出した際に痛めたとみられる。取組後はアイシングなどを行い、この日午前に東京都内の病院でMRI(磁気共鳴画像装置)検査を受けた。
貴景勝本人から報告を受けた千賀ノ浦親方は当初、「大胸筋断裂」と説明したが肉離れに訂正した。加療期間については「6週間」と話した。
貴景勝は5月の夏場所で右膝靱帯(じんたい)などを損傷して途中休場し、翌場所全休で関脇に陥落。母校・埼玉栄高でリハビリやトレーニングをこなし、復帰場所でも優勝争いを演じて完全復活を印象づけたばかりだったが…。
師匠は「手術はしない方向みたい。(九州場所の出場は)まだ言えない。とにかく時間と治療しかない」と複雑な表情を浮かべ、部屋に姿をみせた貴景勝は「そっとしておいてください」と多くを語らなかった。秋巡業は全休する可能性があり、11月10日初日の九州場所(福岡国際センター)への影響も必至だ。