米テキサス州の肥料工場爆発、死者12人・200人負傷=当局者

爆発の米工場に大量の揮発性物質か、防護壁もなく
4月19日、17日夜に爆発を起こした米テキサス州の肥料工場に、2012年末の時点で、爆発の危険性がある硝酸アンモニウムが保管されていたことが分かった。写真は爆発のあった工場内に立ち入る捜査関係者。同日撮影(2013年 ロイター/Adrees Latif)
[ウェスト(米テキサス州)/ヒューストン/ニューヨーク 19日 ロイター] 米テキサス州の当局者は19日、肥料工場で17日に起きた爆発で12人の死亡を確認、約200人が負傷したと明らかにした。
当局者によると、遺体は主に工場爆発現場の一帯で見つかったという。
当局は18日時点で5─15人が死亡と発表、地元の町長は救急隊員を含む14人が犠牲になったとしていた。
また、肥料工場に2012年末の時点で、爆発の危険性がある硝酸アンモニウムが保管されていたことが分かった。
工場を操業していたウエスト・ファーティライザーは今年、テキサス州保健当局に対し、2012年末の時点で270トンの硝酸アンモニウムを保管していることを明らかにしていた。硝酸アンモニウムは、168人が死亡した1995年のオクラホマ連邦政府ビル爆破事件でも使用された。
複数の捜査当局者は19日、現場に揮発性物質が残っている可能性があると指摘。保安官の1人は、現場から硝酸アンモニウムが発見されたと明かした。捜査当局は引き続き、爆発の原因を調べている。
当局によると、爆発の影響で周辺の建物60─80棟が被害を受けた。ウエスト・ファーティライザーは近くに学校や住宅があるにもかかわらず、爆発防護壁を設けていなかった。同社が安全基準を順守していたかどうかなどについては今のところ不明。
*内容を追加して再送します。

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