籠池夫妻への賠償棄却確定 森友学園巡り建設業者敗訴

最高裁判所=東京都千代田区
最高裁判所=東京都千代田区

学校法人「森友学園」が計画した小学校の建設工事請負業者が学園前理事長の籠池泰典受刑者(70)=詐欺罪などで実刑確定=と、妻の諄子受刑者(66)=同=に1億円の損害賠償を求めた訴訟で、最高裁第3小法廷(長嶺安政裁判長)は業者側の上告を退ける決定をした。5月31日付。業者側敗訴の1、2審判決が確定した。夫妻は大阪拘置所に収容されている。

業者は大阪府吹田市の藤原工業。判決によると、平成27年12月ごろ、工事完了時の請負報酬を約15億5千万円とする契約を学園と締結。校舎は29年3月にほぼ完成したが、前月以降に国有地売却問題などが発覚し、開校は断念された。

訴訟では学園に報酬を支払う意思や能力がなく、契約は詐欺に当たると主張。学園の経営悪化で回収不能になった報酬の一部などを求めた。

会員限定記事会員サービス詳細