Xi (携帯電話) Xi (携帯電話)の概要

Xi (携帯電話)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/09/04 17:48 UTC 版)

2010年(平成22年)12月24日よりサービス開始[1][2]。2014年のキャッチコピーは「Strong.」。

概要

通信規格には3.9Gに属する技術であるLTE(Long Term EvolutionFDD-LTE)が採用されている(かつてドコモはこの技術を「Super 3G」と称していた)。

ドコモの高速通信サービスの流れにおいては、mova2G)、FOMA3G)、FOMAハイスピード3.5G)の流れを汲む、次世代の通信規格となる。また、3.9Gへの対応により4GLTE-Advanced(LTE-A))への移行をスムーズに行う目的も持つ[3]

このサービスは当初、下り最大37.5Mbps(5MHz幅×2)または最大75Mbps(10MHz幅×2、一部屋内のみ)の速度により提供を開始した。ただし、帯域幅表記は誤り訂正符号を含んでおり、これを除外すると31.25Mbpsと62.5Mbps[4]である。FOMAハイスピード(14Mbps)の約2.7倍の通信速度が得られ、ADSL並の速度になり、宅内での有線ブロードバンド通信との速度差がほぼなくなるとされる[5]

現在は、屋外も10MHz幅×2以上に移行しており、2012年11月16日からは順次新800MHz帯(当初5MHz幅×2、徐々に10MHz幅×2)、1.5GHz帯(東名阪5MHz幅×2および東名阪以外15MHz幅×2)によるサービスを開始し、東名阪以外のエリアで下り最大112.5Mbpsの通信速度に対応した。なお、カテゴリー3端末を使用した場合は下り最大100Mbpsとなる[6]。その後、2014年4月1日より東名阪エリアでも1.5GHz帯(15MHz幅×2)によるサービスを開始した。

さらに2013年10月17日からは、FOMAで使われていた東名阪バンド1.7GHz帯の20MHz幅×2をXiへ転換することで、東名阪エリアで国内最速となる下り最大150Mbpsの通信に対応した[7]。なお、iPhone 5s/5c などのカテゴリー3端末を使用した場合は下り最大100Mbpsとなる。 また、総務省が東名阪エリア限定の解除を行うことで、全国エリアでの展開も検討されている[8]

なお、サービス開始当初はXiデータ通信中に音声着信するとCSFB(Fallback)方式によりデータ通信も3Gに切替わっていたが、2014年6月より順次Xiのネットワーク上で音声通信もできるVoLTE(ドコモ呼称「ボルテ」、Voice over LTE)に対応し、高速データ通信を継続したまま同時に音声通話が利用可能となり、なおかつFOMA(3G)と比べて2~3倍の音声ユーザを収容可能となった。なお、2014年夏モデル時点では一部端末のみ対応かつソフトウェア更新が必要だった。

パケットのレイテンシ(遅延)はLTEを利用しているため小さく、FOMAハイスピードやUQ WiMAXの半分程度である。

2012年10月12日からは、Xiのロゴマークの前に「docomo LTE」のロゴマークをつけて「docomo LTE Xi」に、テレビCMでも「ドコモのLTE、Xi」とアナウンスするなど、サービス名称のXiよりもLTEの方を前面に出したプロモーション活動を行なっている。また、最近では供給メーカー側のテレビCMでも最後に「docomo LTE Xi」とコールされている。ただし、他キャリアのような「4G」の名称は、LTE-Aサービス「PREMIUM 4G」の登場まで使われていない。

展開

2010年12月のサービス開始に合わせ、LGエレクトロニクスからUSBスティック型のデータ通信カードL-02Cが発売されるほか、富士通からも追ってExpressCard型端末F-06Cが発売された。2011年夏にはXi対応のモバイルWiFiルーターを、2011年秋にはタブレットを、2011年冬にはスマートフォン(音声通話サービスとのデュアル端末)も発売した[2]

2.1GHz帯(初期は主に5MHz幅×2、徐々に10MHz幅×2)のみでサービスを開始したが、2012年11月からは、ビル陰や山間部に電波が届きやすい新800MHz帯(初期は主に5MHz幅×2、徐々に10MHz幅×2)および1.5GHz帯(東名阪5MHz幅×2、東名阪以外15MHz幅×2)でのサービスを順次開始した(2012年のXi冬モデル以降、端末については iPhone などの一部を除いて1.5GHz帯はすべて対応。ただし、UE Category 3であるため、下り最大100Mbpsとなる。UE Category 4の端末であれば、本来の下り最大112.5Mbpsに対応する。新800MHz帯は、2012年冬モデル時点では一部端末のみ対応)。2014年4月1日からは、東名阪エリアにおいても1.5GHz帯(15MHz幅×2)でのサービスを開始した。

さらに2013年9月からは、東名阪エリアにおいて東名阪バンド1.7GHz帯(20MHz幅×2)でのサービスを順次開始した。2015年1月からは700MHz帯(10MHz幅×2)によるサービスも開始する予定である。

人口カバー率は、2014年4月現在、以下を目標としている[9]。2014年3月末までは実績値。

  • 2011年3月末 - 8% (約1,100局)。エリアは東京23区(概ね山手線の内側、羽田空港など)、愛知県名古屋市中心部と中部国際空港)、大阪府大阪市中心部と関西国際空港大阪国際空港)、千葉県成田国際空港)、神奈川県横須賀市の一部)[2]
  • 2011年7月1日 - 札幌市、仙台市、金沢市、高松市、広島市、福岡市で開始。東京都は23区全域に広がる。
  • 2012年3月末 - 30%(約7,000局、全国政令指定都市人口カバー率100%達成)[10]
  • 2013年3月末 - 75%(約2万4,400局)。75Mbps(2.1GHz、10MHz幅×2)は約6,800局(政令指定都市と県庁所在地)、東名阪以外で112.5Mbps(1.5GHz、15MHz幅×2)も開始。
  • 2014年3月末 - 97.5%(約5万5,300局)。東名阪で150Mbps(1.7GHz、20MHz幅×2)開始、75Mbps以上(10MHz幅×2以上)は約4万局。
  • 2015年3月末 - 100%(約9万7,400局)。VoLTE・225Mbps(CA技術による30MHz幅×2)開始、100Mbps以上(15MHz幅×2以上)は約5万7,700局。

かつてFOMA展開初期のエリアの狭さでの不評を買ったことへの反省から、サービス開始当初はXiとFOMAのデュアルモード端末での展開となり、Xiエリア外では自動的にFOMAハイスピード(下り14Mbps、上り5.7Mbps)、FOMAハイスピードのエリア外はW-CDMA(上下384kbps)での通信となる。

国際ローミングにも対応するが、LTE国際ローミングは iPhone および2013年冬モデル以降のWORLD WINGクラス「クラス5」機種のみ対応。3G(W-CDMA)や2G(GSM, GPRS)での国際ローミングにも対応している。


注釈

  1. ^ 店頭では、2013年5月21日発売。

出典

  1. ^ NTT DOCOMO Announces “Xi”LTE Service Brand”. NTTドコモ (2010年7月29日). 2010年8月19日閲覧。
  2. ^ a b c 「Xi」(クロッシィ)サービスを提供開始”. NTTドコモ (2010年11月8日). 2010年11月8日閲覧。
  3. ^ “ドコモ、真の4Gサービス「LTE-Advanced」を2016年度以降に開始”. ITmedia Mobile. (2012年3月14日). http://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/1203/14/news107.html 
  4. ^ 堀越功 (2010年9月30日). “「WiMAXはDC-HSDPAよりも速い」、UQコミュニケーションズがイーモバ対抗を鮮明に”. 日経BP. http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20100930/352478/ 
  5. ^ 5つのポイントで知るLTEの実像:ITpro”. 日経BP (2010年10月14日). 2010年11月2日閲覧。
  6. ^ “ドコモ決算は増収増益、一部で「Xi」下り112.5Mbpsへ”. ケータイ Watch. (2012年4月27日). http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20120427_530027.html 
  7. ^ “国内最速150MbpsのLTEサービス提供に向けた試験運用を開始”. NTTドコモ報道発表. (2013年7月26日). http://www.nttdocomo.co.jp/info/news_release/2013/07/26_00.html 
  8. ^ 総務省が1.7GHz帯利用意向の調査結果を発表、ドコモ、KDDI、イーアクが割り当て希望:ITpro”. 日経BP (2013年1月11日). 2013年2月4日閲覧。
  9. ^ 2014年3月期 決算説明会資料 - NTTドコモ
  10. ^ 2012年3月期 決算説明会資料 - NTTドコモ
  11. ^ a b c 新料金プラン「カケホーダイ&パケあえる」”. NTTドコモ. 2014年5月10日閲覧。
  12. ^ “【山田祥平のRe:config.sys】 なんちゃってXiで三文の得をかなえるドコモの本気”. PC Watch. (2011年10月21日). http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/config/20111021_485036.html 
  13. ^ “新たなXiデータ通信専用プランを提供開始”. NTTドコモ. (2011年9月8日). http://www.nttdocomo.co.jp/info/news_release/2011/09/08_01.html 
  14. ^ プラスXi割キャンペーン - NTTドコモ
  15. ^ Xiデータプランライト割 - NTTドコモ
  16. ^ ご注意事項 - サービス・機能 - NTTドコモ
  17. ^ 報道発表資料 「Xi」(クロッシィ)サービスを提供開始 お知らせ NTTドコモ
  18. ^ 報道発表資料 Xi(クロッシィ)エリアを全国主要6都市へ拡大 お知らせ NTTドコモ
  19. ^ Xiエリア図関東甲信越
  20. ^ Xiエリア図 関西
  21. ^ 新たなXiデータ通信専用プランを提供開始|NTTドコモ報道発表 2011年9月8日
  22. ^ 報道発表資料 :音声通話に対応したXi向け料金プラン等を提供開始|お知らせ|NTTドコモ
  23. ^ 国内最速150MbpsのLTEサービス提供に向けた試験運用を開始|NTTドコモ報道発表 2013年7月26日
  24. ^ LTE国際ローミングを提供開始|NTTドコモ報道発表 2014年3月26日
  25. ^ 新たな料金プランおよび割引サービスを提供開始|NTTドコモ報道発表 2014年4月10日
  26. ^ 国内初、VoLTEによる通話サービスを提供|NTTドコモ報道発表 2014年5月14日


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xi (携帯電話)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2013/06/15 08:21 UTC 版)

Xi(クロッシィ)は、NTTドコモが提供するLTEを使用した携帯電話タブレット・データ通信向け通信サービスのブランド名称。2010年12月24日よりサービス開始[1][2]




  1. ^ NTT DOCOMO Announces “Xi”LTE Service Brand”. NTTドコモ (2010年7月29日). 2010年8月19日閲覧。
  2. ^ a b c 「Xi」(クロッシィ)サービスを提供開始”. NTTドコモ (2010年11月8日). 2010年11月8日閲覧。
  3. ^ Mobile IT Asia:ドコモ、真の4Gサービス「LTE-Advanced」を2016年度以降に開始 - ITmedia Mobile
  4. ^ 「WiMAXはDC-HSDPAよりも速い」、UQコミュニケーションズがイーモバ対抗を鮮明に - ニュース:ITpro
  5. ^ 5つのポイントで知るLTEの実像:ITpro”. 日経BP (2010年10月14日). 2010年11月2日閲覧。
  6. ^ ドコモ決算は増収増益、一部で「Xi」下り112.5Mbpsへ - ケータイ Watch
  7. ^ イー・モバイル、下りを高速化する新規格対応のLTEルーター - ケータイ Watch
  8. ^ ドコモ、150メガの高速LTE提供を表明”. 日本経済新聞 (2013年1月30日). 2013年2月4日閲覧。
  9. ^ 総務省が1.7GHz帯利用意向の調査結果を発表、ドコモ、KDDI、イーアクが割り当て希望:ITpro”. 日経BP (2013年1月11日). 2013年2月4日閲覧。
  10. ^ ドコモのスマホ速度5倍に 14年度にも、国内最速”. 日本経済新聞 (2012年12月19日). 2013年1月3日閲覧。
  11. ^ LTE-Advancedは2014~15年、“スモールセル”の使い方が焦点:ITpro”. 日経BP (2012年12月31日). 2013年1月3日閲覧。
  12. ^ 2013年3月期 決算説明会資料 - NTTドコモ
  13. ^ 2012年3月期 決算説明会資料 - NTTドコモ
  14. ^ 【山田祥平のRe:config.sys】 なんちゃってXiで三文の得をかなえるドコモの本気
  15. ^ 新たなXiデータ通信専用プランを提供開始
  16. ^ ご注意事項 - サービス・機能 - NTTドコモ
  17. ^ 店頭では、2013年5月21日発売。
  18. ^ 報道発表資料 「Xi」(クロッシィ)サービスを提供開始 お知らせ NTTドコモ
  19. ^ 報道発表資料 Xi(クロッシィ)エリアを全国主要6都市へ拡大 お知らせ NTTドコモ
  20. ^ Xiエリア図関東甲信越
  21. ^ Xiエリア図 関西
  22. ^ 新たなXiデータ通信専用プランを提供開始|NTTドコモ報道発表 2011年9月8日
  23. ^ 報道発表資料 :音声通話に対応したXi向け料金プラン等を提供開始|お知らせ|NTTドコモ


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