Theora Theoraの概要

Theora

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/27 08:56 UTC 版)

Theora
拡張子.ogv
MIMEタイプvideo/ogg
開発者ザイフォ財団
初版2004年6月1日 (19年前) (2004-06-01)[1]
種別動画圧縮フォーマット
包含先Ogg / Matroska
派生元VP3
国際標準Theora Specication
libtheora
開発元 ザイフォ財団
初版 2004年8月4日 (2004-08-04)
最新版
1.1.1 / 2009年10月1日 (14年前) (2009-10-01)
最新評価版
1.2.0alpha1 / 2010年9月23日 (13年前) (2010-09-23)
プログラミング
言語
C
種別 動画コーデック
ライセンス 三条項BSDライセンス
公式サイト www.theora.org
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概要

TheoraはOn2のVP3を基とした後方互換のフォーマットである。ただし、ファイルフォーマットレベルでの互換性は無い。Oggコンテナフォーマットの標準ビデオコーデックとして利用され(同時に音声には通常Vorbisが使われる)、Ogg Theoraと呼称されることもある。 仕様とその標準的な実装であるlibtheoraはオープンソースで提供される (BSDライセンス、ロイヤリティフリー)。

動向

フォーマットは2004年8月、libtheora1.0 Alpha 3リリース時に凍結され、2008年11月に正式に1.0として安定版の参照ライブラリlibtheora 1.0がリリースされた。 長い間エンコーダ部分の改善は行われなかったが、1.0のリリースにおいて開発元のXiph.orgはエンコード品質を大きく改善するという新しいエンコーダ“Thusnelda” (Theora 1.1) が2009年9月24日にリリースされた。 FFmpegのコアライブラリであるlibavcodecでも限定的ではあるがTheoraの開発された。しかし、普及しないまま、より進んだ競合のコーデックが多数現れたたことや、Xiph.Org自身もDaalaという後継コーデックを開発したため、今後普及する見込みはなくなってしまった。

特徴

  • ブロック単位の動き補償
  • 8x8 Type-II 離散コサイン変換
  • 品質ベースエンコード (VBR)
  • 適応インループフィルター (deblocking)
  • 最小8x8のマクロブロック
  • 量子化行列のカスタマイズ (intra/inter, luma/chroma)
  • フレキシブルなエントロピー符号 (1フレームあたり80個のVLC tables)
  • YUV4:2:0に加えYUV4:2:2、YUV4:4:4のピクセルフォーマット
  • 8bitのカラーチャンネル
  • 複数のreference frames
  • 非正方ピクセル (ピクセルアスペクト比) のサポート
  • 16の倍数ではない解像度 (現在は8x8以上のフレーム) をサポート
  • 量子化値の非線形スケーリング
  • ブロック単位までの適応量子化
  • ストリームはIフレームとPフレームによって構成されBフレームはサポートしない
  • 1/2画素精度の動き補償
  • Oggのほか、AVIMatroskaOgg Media等のコンテナ形式に対応

利用例

  • ウェブブラウザ上での動画再生。
  • コンピュータゲームでの動画。

  1. ^ Giles, Ralph (1 June 2004). "Theora I bitstream freeze". theora-dev (Mailing list). 2011年1月18日閲覧
  2. ^ HTML 5 drops open-source video codec, ZDNet UK
  3. ^ YouTube / Ogg/Theora comparison, Xiph.Org
  4. ^ グーグルがOn2買収、videoタグの膠着状態に終止符か, @IT


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