Steam
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/13 15:48 UTC 版)
開発元 | Valve Corporation |
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初版 | 2003年9月12日[1] |
最新版 | API v020, Package: 1682708537 - 2023年4月27日[2] [±] |
最新評価版 | API v020, Package: 1581732454 - 2020年2月14日 [±] |
プログラミング 言語 | C++ |
プラットフォーム |
デスクトップクライアント: Microsoft Windows macOS[3] Linux[4] 機能が限定的なクライアント: iOS Android |
サイズ |
41.5MB(Windows) 153.5MB(Mac) |
対応言語 | 28ヶ国語 |
サポート状況 | 運営中 |
種別 |
ダウンロード販売 デジタル著作権管理 SNS |
ライセンス | Steam Subscriber Agreement(プロプライエタリソフトウェア) |
公式サイト | store.steampowered.com |
特徴
ユーザーはSteamでゲームを購入またはゲームの使用権を登録し、Steamのアカウントとゲームとを紐付けることにより、インターネット環境のあるどのPCからでもゲームのインストールやプレイを行うことができるアプリ。また、ディスクやパッケージといった物理的メディアは不要であり、メディアを保管する手間が省ける。そのため、PCを買い換えたときやシステムをクリーンインストールしたときの後に、別のPCで手持ちのゲームを遊びたい場合やアンインストールした昔のタイトルを再度プレイしたい場合に、容易にプレイ環境を整えることができる。また、ゲームのアップデートは自動で行われるため、バージョン管理の手間が不要で、マルチプレイの際にバージョン不一致でプレイできないなどの問題も発生しない。
さらに、開発会社(デベロッパ)は、商品流通にあたってSteam以外の中間業者を挟むことなく販売できる。このため、販売価格が安く設定でき、開発会社が得られる利率も多い。これは、物理的メディアの店頭販売を引き受ける販売代理店(パブリッシャー)を見つけるのが困難な中小の独立系開発会社(デベロッパ)にとっては、大きな利点である。現に、これらの会社の制作による作品も数多く配信されている。
ただし、一度購入すればゲームの転売はできない。Steamアカウントに一度登録されたパッケージとシリアル番号とは再利用ができないため、中古のパッケージを買ってもゲームをプレイすることはできない。また、初回認証はインターネットの常時接続が必須であり、ゲームのダウンロードには数百メガバイト(MB)から数十GBの通信が必要である。
配信
ゲームの配信元は、アクティビジョン、エレクトロニック・アーツ、テイクツー・インタラクティブ、Introversion Software、Strategy First、PopCap Games、Id Software、THQ、ロックスター・ゲームズ、アイドス、カプコン、スクウェア・エニックス、ソニーオンラインエンタテインメント、コーエーテクモゲームスなどの大手企業[6][7][8][9][10][11]の他、様々な国の中小規模の独立系開発会社もSteamを通じて作品を配信している。
また、Steamでは、ゲーム以外のソフトウェアの配信も行われている。たとえば、ベンチマークソフトウェアなどのユーティリティソフトウェア・動画編集ソフトウェア・DAW・ペイントソフト・ゲームエンジンなども配信されている。
2019年1月の時点で30,000本以上のコンピュータゲームが配信されており、2021年2月には同時接続数が2600万人を突破した[12][13]。SteamはMicrosoft Windowsをプラットフォームとしてスタートしたが、現在ではWindowsのほか、macOS、Linux、iOS、Android、PlayStation 3(部分的)をサポートしている。2022年10月には前年を上回る同時接続者3000万人を突破した。
注釈
- ^ ただし、複数のPCで単一のSteamアカウントを同時に利用することはできない。
- ^ ただし、現時点でSteam上で日本語表示に対応しているゲームは極少数に限られる。
- ^ これらの情報はあくまでオプションであり、使用を始めた段階では非公開となっているため、プライバシーのため公開を控えたいユーザにも配慮されている。
- ^ 例えば、ゲーム収集本数のメダルは所持ゲーム数が一定値になることでレベルアップするが、経験値は所持数が1つ増えるごとにわずかずつ増加していく。
- ^ 二日間限定・日替わりのDaily Dealや、大規模セール期間中において12時間毎に追加されるフラッシュセールも開催されていたが、2015年のAutumn Sale開催と同時に廃止された。
- ^ カプコンの対象タイトルなど。
出典
- ^ “Steam Client Released”. Valve Corporation (2003年9月12日). 2008年2月3日閲覧。
- ^ “ニュース - Client Updates”. Steam. 2023年5月7日閲覧。
- ^ “Valve to Deliver Steam & Source on the Mac”. Valve Corporation (2010年3月8日). 2010年3月8日閲覧。
- ^ “News – Steam for Linux Now Available”. 2013年11月30日閲覧。
- ^ Valve (2023年10月6日). “Valve's debut title, Half-Life, was released in 1998. Since then, we've released dozens of titles that changed the world (and one that didn't). Today, millions of people play our games every day.”. webcache.googleusercontent.com. store.steampowered.com. 2023年10月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年10月7日閲覧。
- ^ Magrino, Tom (2007年10月24日). “Steam piping Codemasters”. GameSpot. CNET. 2007年11月2日閲覧。
- ^ “Strategy First to Deliver Multiple Titles On-Line via Steam”. Strategy First PR Department (2005年12月8日). 2006年8月23日閲覧。
- ^ “PopCap Games Coming To Steam”. Steam News (2006年8月22日). 2006年8月23日閲覧。
- ^ Mokey, Nick (2007-08-06), Id Software Gets On Board with Steam, Digital Trends News 2007年11月2日閲覧。
- ^ “THQ Brings All-Star Line-up to Steam”. Steampowered.com (2007年7月17日). 2007年7月17日閲覧。
- ^ “Full Steam ahead for Rockstar Games”. GamerNode. 2008年1月4日閲覧。
- ^ “Steamの配信ゲームが30,000本を突破…2018年には約9,300本のゲームがリリース”. GameBusiness.jp (2019年1月15日). 2021年9月16日閲覧。
- ^ “記録更新が止まらない!Steam同時接続数が2,640万人を突破し1月に引き続き新記録を達成”. Game*Spark (2021年2月9日). 2021年9月16日閲覧。
- ^ “Steam Registers 13 million Active Accounts”. 2007年12月8日閲覧。
- ^ “Half Life authentication servers steam up”. 2007年12月9日閲覧。
- ^ Netjak review
- ^ Sharky review
- ^ https://kotaku.com/steam-drm-vs-spore-drm-5051514
- ^ “SteamとmacOS 10.15 Catalinaについて - Steam Support”. Steam. 2021年7月25日閲覧。
- ^ Shuji Ishimoto (2017年4月4日). “Valve、大量の新作がリリースされている「Steam」にて“いいゲーム”の可視性を向上へ。アルゴリズムやキュレーター機能を強化”. AUTOMATON. 2017年4月30日閲覧。
- ^ Alden Kroll (2017年2月11日). “進化する Steam”. Steam blog. Valve Software. 2017年4月30日閲覧。
- ^ ALDEN (2017年6月7日). “Greenlight、本日終了。6 月 13 日より Steam Direct 導入へ”. Steam blog. Valve Software. 2017年6月11日閲覧。
- ^ これまでのただ一度の例外としては、Call of Duty: Modern Warfare 2で検出ミスによって発生した誤BANがある。この時にBANされたユーザは処分が取り消されると同時にお詫びのゲームが進呈された。“Valve unbans Modern Warfare 2 players, gives gifts”. Destructoid (2010年7月26日). 2012年1月16日閲覧。
- ^ “Steam rating”. Valve Developer Community. 2007年11月3日閲覧。
- ^ “Content streaming”. Valve Developer Community (2006年5月14日). 2007年5月20日閲覧。
- ^ “Pure servers”. Valve Developer Community (2007年6月6日). 2007年7月11日閲覧。
- ^ “Content Server Stats”. Steam homepage. 2011年2月1日閲覧。)
- ^ “Steamストアにて、VPNを使った格安ゲーム購入が困難に。“現地で発行された支払い方法の利用”が必須となる”. automaton (2020年7月31日). 2021年9月16日閲覧。
- ^ “Steamのギフト仕様が変更―インベントリへの保存が不可に”. Game*Spark (2017年5月4日). 2021年9月16日閲覧。
- ^ “Steam ギフト”. Steam サポート. 2015年6月26日閲覧。
- ^ “あなたのSteamインベントリに資産が眠っていませんか? いつの間にか溜まっていたトレーディングカードを売ってみた話”. 4gamer.net (2018年12月29日). 2021年9月16日閲覧。
- ^ “Steamの価格が日本円になりました!”. 2014年11月26日閲覧。
- ^ “11月20日から新たに適用されるアルゼンチンとトルコにおけるUSD価格設定について”. Steamサポート. Valve Corporation. 2023年12月10日閲覧。
- ^ Taijiro Yamanaka (2023年10月25日). “Steamにて「為替レートの変動が激しすぎる」として、アルゼンチンとトルコなどの使用通貨が米ドルに変更へ”. AUTOMATON. 株式会社アクティブゲーミングメディア. 2023年12月10日閲覧。
- ^ “対応通貨”. Steamworks ドキュメンテーション. Valve Corporation. 2023年12月10日閲覧。
- ^ “Valve Cyber Cafe Program”. 2007年11月7日閲覧。
- ^ Caron, Frank (2007年10月25日). “Valve locking out user accounts for "incorrect territory"”. Ars Technica. 2007年11月26日閲覧。
- ^ Breckon, Nick (2007年10月29日). “Valve Responds to Steam Territory Deactivations (Updated)”. ShackNews. 2007年11月26日閲覧。
- ^ “ATi Steam Offer”. Steam homepage (2007年5月30日). 2007年6月4日閲覧。
- ^ Have Fun編集部 (2021年10月10日). “「おま国」はなぜ生まれるのか?日本が冷遇される「おま国」の原因と理由を解説”. webcache.googleusercontent.com. esports-havefun.com. 2023年10月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年10月7日閲覧。
固有名詞の分類
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