PlayStation Portable 概要

PlayStation Portable

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/15 05:42 UTC 版)

概要

発売日の2004年12月当時、携帯型ゲーム機はスーパーファミコンを多少超える程度の性能のゲームボーイアドバンスが主流であった。またPDAスマートフォン電子手帳の延長上の性能であり、携帯電話NTTドコモが提供したiモードを除けば、携帯型端末によるインターネットへのアクセスも一般的ではなかった。その中で、PSPはPlayStation 2 (PS2) に近い品質のグラフィックを描画し、マルチメディア視聴機能やWi-FiWebブラウザも搭載したため、ゲーム愛好家以外にも衝撃を与えた。

このように2000年代後半に登場したiPhoneAndroidを搭載したスマートフォンの原型のような機能群を持つPSPはマルチメディア端末として従来の携帯型ゲーム機および端末の枠を超える存在だった。

沿革

  • 2003年
    • 5月14日 - 新携帯プラットホーム“PSP”発表。
  • 2004年
    • 5月12日 - 携帯型ゲーム機 「プレイステーション・ポータブル」 (PSP) 商品発表。
    • 9月21日 - PSP日本国内ソフトウェアラインアップ(予定)発表。
    • 10月27日 - PSP日本国内12月発売タイトル発表。
    • 12月12日 - プレイステーション・ポータブル、プレイステーション・ポータブル バリュー・パック(ブラック)発売。
  • 2005年
    • 4月 - UMD Video対応ソフトウェア 発売。
    • 6月9日 - PSP向け周辺機器「カーアダプター」・「アクセサリーポーチ&クロス」発売。
    • 9月15日 - プレイステーション・ポータブル バリュー・パック(セラミック・ホワイト)発売。
    • 10月27日 - PSP向け周辺機器「大容量バッテリーパック」・「メモリースティック PRO デュオ」 (1GB) 発売。
    • 11月17日 - プレイステーション・ポータブル ギガパック(ブラック、セラミック・ホワイト)発売。
  • 2006年
    • 3月15日 - PS Business Briefing 2006 Marchで公開されたロードマップおよびホームページで、アップデートによる今後の新機能や新サービスを発表。
    • 10月1日 - 東北新幹線「はやて」のグリーン車利用のJR東日本パック旅行「びゅう」の購入者にPSP本体とソフト貸出サービス開始(2007年3月31日まで)。
    • 10月19日 - 「プレイステーション・ポータブル ボーナスパック」発売。
    • 11月22日 - PSP本体カラーバリエーション「ピンク」PSP-1000 PK 発売。PS3を通じてPS1ソフトのダウンロード販売開始。
    • 12月14日 - PSP本体カラーバリエーション「シルバー」PSP-1000 SV 発売。
    • 12月21日 - PSP本体カラーバリエーション「メタリックブルー」PSP-1000 MB 発売。
  • 2007年
    • 2月22日 - PSP本体カラーバリエーション「シャンパンゴールド」PSP-1000 CG 発売。
    • 4月3日 - SCEAがPSP本体基本パックの価格を199ドルから169ドルへ値下げ(日本での値下げは無し)。
    • 7月12日 - PSP-2000発表。
    • 9月20日 - PSP-2000日本発売。PSP用パソコン向けPlayStation Storeが開設。
    • 12月13日 - 新色「ディープ・レッド」2種類のパックで限定発売。
  • 2008年
    • 2月28日 - 新色「ミント・グリーン」発売。
    • 4月24日 - 「マット・ブロンズ」バリューパック (PSPJ-20002) を限定発売。
    • 7月17日 - 新色「メタリック・ブルー」を2種類のパックで限定発売。
    • 8月20日 - ドイツのゲーム・コンベンションにてPSP-3000の発売を発表。
    • 9月2日 - PSP-3000発表。
    • 10月16日 - PSP-3000日本発売。PSP用PlayStation Store開設。
  • 2009年
    • 3月5日 - 新色「バイブラント・ブルー」、「ラディアント・レッド」発売。
    • 3月19日 - 新色「ブライト・イエロー」、「スピリティッド・グリーン」発売。
    • 6月3日 - PlayStation Portable go (PSP go) 発表。
    • 10月1日 - PSP-3000値下げ。
    • 11月1日 - PSP go (PSP-N1000) 日本国内発売。
    • 12月2日 - PlayStation Storeよりビデオ・ミュージックの配信開始。
    • 12月10日 - PlayStation Storeよりコミックの配信開始。
    • 10月-12月 - 対応ソフトのパッケージデザインが変更され、上部の黒枠が黒と灰色のグラデーションになり、PSシリーズのロゴが左に移動、PSPの文字も若干大きくなった。この時期に発売されたソフトは新デザインと旧デザインのものが混在している。
  • 2010年
    • 4月15日 - R∞M for PlayStation®Portableの開発中止。
    • 10月26日 - PSP go値下げ。
    • 10-11月ごろ - 「スピリテッド・グリーン」、「ブライド・イエロー」出荷完了(生産中止)。
    • 11月18日 - 新色「ブロッサム・ピンク」「ブラック/レッド」「ホワイト/ブルー」発売(後者2つはPSP初のツートンカラー)。
  • 2011年
    • 1月 - 「スピリテッド・グリーン」販売終了。
    • 2月17日 - バリューパック for Girlsを数量限定で発売。
    • 2月27日 - 北米にてPSP-3000の値下げが発表 $169.99から$129.99に。
    • 11月17日 - 新色「レッド/ブラック」を数量限定で発売。
  • 2012年
    • 4月26日 - 新色「スカイブルー/マリンブルー」を数量限定で発売。
    • 9月19日 - カンファレンスイベントで価格改定の発表。翌日の9月20日から通常版が13,800円・バリューパックが14,800円へ引き下げられる[6]
    • 10月3日 -「レッド/ブラック」のバリューセットを11月22日に数量限定で再発売することを発表。
  • 2014年
    • 3月31日 - PSP-1000シリーズ/PSP-2000シリーズのアフターサービス受付終了[8][9]
    • 6月3日 - 6月での日本国内向け出荷の完了を発表し、後継機であるPS Vitaへの乗り換えサポートも始まった[10]
  • 2016年3月31日 - PlayStation StoreでのPSP向けサービスを終了[11]
  • 2019年9月30日 - PSP-3000シリーズのアフターサービス受付終了[12]

出荷台数

  • 2005年10月 - 世界1000万台
  • 2005年12月 - 世界1500万台
  • 2006年3月 - 世界1700万台
  • 2007年1月16日 - 世界2000万台
  • 2008年6月 - 世界4100万台
  • 2008年7月15日 - 日本1000万台
  • 2009年1月末 - 世界5000万台[13]
  • 2011年1月 - 世界6400万台、うち日本は1600万台
  • 2011年6月 - 世界7000万台

ハードウェア

4.3インチモバイルASV液晶UMDメモリースティック PRO Duoインターフェースを採用する[6]無線LANUSBポートでの拡張性があり、PS2と較べても遜色のないグラフィック性能を持つ[14]。当時の技術的制約から、全般的にはPS2の性能に及ばないものの、ベジェ/Bスプライン (NURBS) 曲面をサポートする点ではPS2を超える描画機能を備えている[15]

デザイン
据置機のPSシリーズと異なり、PSP-1000シリーズは小笠原伸一、PSP-3000シリーズは曽我部卓が担当した。
スリープ機能
パワースイッチを短く上に入れることで、ゲームをそのままの状態で一時的に中断することができる。スリープ解除時は1 - 2秒ほどで再開できる。スリープモード中は基本的にほとんどバッテリーを消費しない。無操作状態のまま、一定時間が経過したときに、自動でスリープにすることも可能。また、バッテリー残量が少なくなると自動的にスリープに入りバッテリーを節約するようになっているが、その後完全に電池が切れた場合は電源が切れてしまい、次回起動時に時刻設定を求められ、設定後メニューに戻る。
ワイヤレスLAN
IEEE 802.11b準拠のマーベル社製の無線LANチップを搭載しているため、下記の2種類の通信が可能である。
アドホック・モード
PSP同士の近距離(30m以内)の通信。主に仲間内での協力・対戦や、体験版を他のPSPに分け与えるゲームシェアリングなどに使われる。PS3を介すアドホック・パーティーにも利用される。通信サービスとしてプラネックスコミュニケーションズが運営しているXLink Kaiを使う事で国内、世界各国プレイヤーとの協力・対戦が可能になる。
インフラストラクチャー・モード
アクセスポイントを介してインターネットに接続できる機能。セキュリティはWEPWPA-PSKに対応している(WPA2-PSKには対応していない)。自動設定は、AOSS(バッファロー)・らくらく無線スタート(NECアクセステクニカ)に対応。

仕様

  • 外形寸法(幅、高さ、奥行き)
    • PSP-1000シリーズ 約170×23×74 mm
    • PSP-2000/3000シリーズ 約169.4×18.6×71.4 mm
  • 重量(バッテリーを含む)
    • PSP-1000シリーズ 約280 g
    • PSP-2000/3000シリーズ 約189 g
  • 電源
    • 交換可能 リチウムイオンバッテリー(3.6V。別売りで2,200mAhもある)
      • PSP-1000シリーズ 1,800 mAh
      • PSP-2000/3000シリーズ 1,200 mAh
    • ACアダプター
  • CPU
    • クロック周波数: 333 MHz(標準は222 MHz)
    • 1基のMIPSベース 32ビットコア
  • GPU
    • クロック周波数: 166 MHz(標準は111MHz)
  • メモリ
    • メインメモリ: 32 MB(PSP-2000/3000は64 MB)
    • サブメモリ: 4 MB(グラフィックスコアとビデオデコーダーに2 MBずつ固定的に割り当て)
  • ディスクメディア
  • 通信
    • 無線LAN: IEEE 802.11b(Wi-Fi認証取得、PSP-E1000は非搭載)
    • 赤外線通信: IrDA(PSP-1000のみ)
  • AV出力
    • アナログ出力: 独自端子×1(PSP-2000/3000のみ。D端子、コンポーネント端子、S端子、コンポジット端子へ変換可能)
    • アナログ音声出力: ステレオミニプラグ×1
  • I/O
    • USB 2.0ポート×1
    • メモリースティック PRO Duoスロット×1
    • 独自端子×1(音声入力や音楽再生時の操作に使用可能。PSP-2000/3000のみ、テレビへの映像出力が可能)

補足

  1. ^ 現社名はソニー・インタラクティブエンタテインメント(略: SIE)。

出典

  1. ^ 週刊ファミ通 2013年2月14日号(1月31日発売)17ページ、2013年1月20日現在。
  2. ^ https://www.ign.com/articles/2014/11/17/vita-sales-are-picking-up-thanks-to-ps4-remote-play
  3. ^ https://web.archive.org/web/20181118122814/https://www.vgchartz.com/game/44133/monster-hunter-freedom-3/Japan/
  4. ^ https://www.vgchartz.com/game/5165/grand-theft-auto-liberty-city-stories/
  5. ^ Sony Computer Entertainment Inc.. “サイトポリシー”. 株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント. 2013-02-22 (JST)閲覧。
  6. ^ a b c d 公式トップページ
  7. ^ 21世紀のウォークマンを目指すSCEのPSP戦略、PC Watch(後藤弘茂のWeekly海外ニュース)、 2004年4月5日
  8. ^ 一部機種のアフターサービス受付終了のお知らせ
  9. ^ PSシリーズサポート終了機種一覧
  10. ^ 山崎健太郎 (2014年6月3日). “PSPが6月出荷完了、発売から約10年「役目をPS Vitaに引き継ぐ」。Vita新色も”. AV Watch. 2014年6月3日閲覧。
  11. ^ PSP®「プレイステーション・ポータブル」向けPlayStation®Storeにおける各種コンテンツの販売終了、およびUMD®Passportサービス終了のお知らせ
  12. ^ PSPⓇ(PlayStationⓇPortable)本体および周辺機器のアフターサービス受付終了のお知らせ
  13. ^ “「プレイステーション・ポータブル」全世界累計売上台数5,000万台達成” (プレスリリース), ソニー・コンピュータエンタテインメント, (2009年2月13日), https://www.jp.playstation.com/info/release/nr_20090213_psp50m.html 20210903閲覧。 
  14. ^ a b 3DゲームファンのためのPSPグラフィックス講座~3Dグラフィックス機能はPS2の同等以上、GAME Watch(西川善司、3Dゲームファンのためのグラフィックス講座)、 2004年4月6日
  15. ^ 後藤弘茂のWeekly海外ニュース”. pc.watch.impress.co.jp. 2019年12月25日閲覧。
  16. ^ 明らかになったPSPのハードウェアスペック、PC Watch(本田雅一の「週刊モバイル通信」)、 2003年7月30日
  17. ^ PSPでもシステムオンチップにこだわるSCEI - 後藤弘茂のWeekly海外ニュース”. 後藤弘茂. 2010年11月15日閲覧。
  18. ^ a b 【新型PSP】分解その2:基板には2つの変更点があった【訂正あり】
  19. ^ SCEが脱「DRAM混載」 PSPの心臓部に積層技術 日経エレクトロニクス2006年10月9日号
  20. ^ SCEのプレスリリース
  21. ^ 商品サイト
  22. ^ [Gamescom]PSPの欧州限定新モデル「PSP E-1000」は,現行機よりもやや軽い。表面は指紋が目立たないマット仕様に”. 4Gamer (2011年8月20日). 2014年10月31日閲覧。
  23. ^ ソニーが非常に安価な新型PSP「PSP-E1000」を発表 - GIGAZINE
  24. ^ 『モンスターハンターポータブル 2nd G』ベスト版の国内累計販売本数が100万本を突破”. ファミ通.com (2009年9月29日). 2012年2月10日閲覧。
  25. ^ ゴッド・オブ・ウォー 公式開発ブログ「ローカライズ奮闘記」 - 発売一週間前のおさらいより。
  26. ^ Sony Confirms Full PSP CPU Speed, Shacknews, 2007年6月22日
  27. ^ “Sony: PSP Viral Campaign 'Poorly Executed'”. Future Network USA. (2006年12月13日). http://www.next-gen.biz/index.php?option=com_content&task=view&id=4397&Itemid=2 2007年1月20日閲覧。 (英語)[リンク切れ]
  28. ^ 野放しだった偽ブログの口コミ広告が、規制の対象に - 米国 AFP BB News - BETA -[リンク切れ]
  29. ^ Gaming HorizonのSpike TV Videogame Awards 2005記事[リンク切れ]、GAME BUMP、2005年11月19日
  30. ^ Time.com Best Inventions 2005 (PSP)、Time.com、2005年11月13日
  31. ^ エンターブレインの浜村弘一氏が講演“ゲーム産業の現状と展望<2011年秋季>”を開催”. ファミ通.com (2011年10月8日). 2012年2月10日閲覧。
  32. ^ “iOSとAndroid向けゲーム、ニンテンドーDSの覇権を脅かす――米Flurry調査”. ITmediaニュース. (2011年4月18日). https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1104/18/news020.html 2012年2月10日閲覧。 
  33. ^ 次世代PSP「NGP」 海外市場への宣戦布告”. AllAbout (2011年1月31日). 2012年2月10日閲覧。
  34. ^ 「PSヴィータ」苦戦 人気ソフト不在…価格見直しもありえる?”. サンケイビズ. 産経新聞社 (2012年3月12日). 2012年3月12日閲覧。
  35. ^ http://gigazine.net/news/20150305-vaio-azumino-factory/
  36. ^ スタジアムへの新たなスポーツエンタテインメントのソリューションを確立
  37. ^ Trojan.PSPBrick - Symantec.com、Symantec.com
  38. ^ PSPにCFWを付けて販売していた男性を商標法違反で逮捕
  39. ^ 『初音ミク -Project DIVA- 2nd いっぱいパック』同梱PSP本体をお使いの方へ
  40. ^ "PSP"のボタンを押すと引っかかって元に戻らなくなってしまうのですが? PlayStation.com - ウェイバックマシン(2006年8月28日アーカイブ分)
  41. ^ SCEI、PSPの□ボタンが元に戻らない問題を確認。無償修理を実施 -成型時のバリによりボタンが戻らなくなってしまう不具合”. AV Watch. インプレス (2005年2月22日). 2022年2月12日閲覧。
  42. ^ "PSP"のボタンを押しても入力されないことがあるのですが。 PlayStation.com - ウェイバックマシン(2006年9月4日アーカイブ分)
  43. ^ 「それがPSPの仕様だ」、久多良木SCE社長がゲーム機不具合騒動を一蹴 日経ビジネス 2005年01月25日 - ウェイバックマシン(2005年1月26日アーカイブ分)
  44. ^ 電源が突然落ちる”. 価格.com. カカクコム (2009年10月25日). 2022年2月12日閲覧。





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