Plague inc. Plague inc.の概要

Plague inc.

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/10/03 08:28 UTC 版)

Plague Inc.
ジャンル シミュレーションゲーム
対応機種 iOS
Android
開発元 Miniclip SA
Ndemic Creations
販売元 Ndemic Creations
人数 1人
発売日 iOS 2012年5月26日
Android 2012年10月4日
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概要

病原体をつくり、全世界の人類に感染させ、滅亡へと導くことを目的とする。 最初に使える病原体は限られているが、ゲームを進めていくうちに次の病原体が解放される。有料で購入できるものもある。 多くのモードにおける最終目的は人類滅亡だが、全人類を「支配」する、または「幸せ」にするなどの目的も存在する。 プレイヤーは全くの第三者、いわゆる「神の視点」となり、ゲーム画面には世界地図が表示される。 また、ソーシャル機能を用いたランキングにも対応している。

Plague Inc: Evolved

Plague Inc: Evolved』とは、Ndemic Creationsより販売されたシミュレーションゲームである。『Plague Inc 

のPC版であり、それに合わせて新機能も追加されている。主な仕様変更・追加は下記の通り。

  • グラフィックが全体的に強化され、バルブなども立体的になっている。
  • 一部のBGM・SEが一新された。
  • マルチプレイが追加され、対戦モードとCo-opモードができるようになった。
  • カスタムシナリオが追加された。自分でシナリオを作れるようになり、世界中のプレイヤーが作ったシナリオをプレイすることができるようになった。

その他にも様々な仕様が変更・追加された。

開発

本作の開発者であるジェームズ・ヴォーンは、経営コンサルタントをしていた2011年に何かクリエイティブなことをしたいと考えはじめ、考えた末に洗練されたモバイル向けの知的なストラテジーゲームを作ることを思い立った[2]。 。

ヴォーンはフラッシュゲーム『Pandemic 2』をプレイする中で、『Pandemic 2』に新しいアイデアを加えてもっとよいものにしていきたいとファミ通とのインタビューの中で述べている[2][3] 。また、『Pandemic 2』のほかにも、『コンテイジョン』や『12モンキーズ』といった映画や、『草の死』などの小説の影響を受けて本作を製作したとファミ通とのインタビューで述べている[2]

本作制作時、ヴォーンはまだ経営コンサルタントの仕事で多忙だったため週末の夜しか制作に取り掛かることができず、制作開始から配信まで1年を費やした[2]

また、ヴォーンは本作を個人的な趣味として制作したため、開発費を5000ドルしかかけることができなかった。また、自分でできないことは、インターネットを通じて3人の人物に手伝ってもらった[2]

ゲームの進め方

前準備

  1. ゲームを開始後、まずは伝染病タイプ(後述)を選択する。
  2. 次に難易度選択に移る。特定の条件を満たしていれば「チート」と呼ばれる特殊な特徴を伝染病に追加できる。
  3. 伝染病に名前をつける。デフォルトで名前が決まっているものもあるが、プレイヤーの好きな名前をつけることが可能。
  4. 遺伝コード(後述)を挿入もしくは変更し、ゲーム本編へと進む。

本編開始後

まず、世界地図から感染開始国を選択して、本編を始める。それぞれの国には感染に大きく関わるパラメータとなる特徴があり、例えば日本は「空港」「港湾」「裕福」「都会的」「安定した気候」である。 画面下部に表示される「病気」タブの中には「伝染」、「症状」、「能力」というタブがある。これらは後述する伝染病タイプによって内容が変化する。 「World」タブには健康、感染、死亡の総数が確認できる「World」、Cure(特効薬)の開発状況が確認できる「Cure」、それらのグラフや非感染や破滅した国が確認できる「Data」のタブがある。 病原体の進化には「DNAポイント」が必要であり、代表的なものを以下に挙げる。

  • バブルをタッチする。非感染国に伝染病が広まった時に出現するレッドバブル、感染した国からランダムで出現するオレンジバブルなどがある。
  • 感染、死亡の被害を拡大させる。その人数によって少しずつだが、自動的に加算されていく。

全人類を感染させ、それぞれの目標を達成することができればクリア。Cureの完成による伝染病撲滅、もしくは全人類に感染する前に感染者が全滅するとゲームオーバーになる。

難易度による特徴

このゲームには4つの難易度があり、プレイヤーは本編開始前に任意に選択することができる。

Easy
初心者向けの難易度。人類の抵抗も非常に緩いもので、「誰も手を洗わず、感染を防ごうとしない」「研究医が働かず、特効薬の開発が遅い」「感染者はハグされ、より感染拡大の可能性が増す」という設定となっている。それゆえに短時間プレイに向いている難易度だが、気を抜くとゲームオーバーになることもある。クリアするとブロンズのバイオハザードマークが表示される。
Normal
中級者向けの難易度。「半数以上の人類が手を洗う」「研究医が週3日働く」「感染者に近寄らない」という設定となっている。クリアするとシルバーのマークが表示される。
Hard
上級者向けの難易度。「人類が徹底的に予防をする」「研究医が常に働く」「感染者は隔離される」という設定で、感染速度が低下し、特効薬開発の速度が上昇している。クリアするとゴールドのマークが表示される。
超Hard
Hardよりも高い難易度で、伝染病が察知されやすく、特効薬の開発が速いため、DNAポイントを貯めることすら難しくなっている。クリアすると六角形のプレートに囲まれたマークが表示される。

[ヘルプ]
  1. ^ 【GDC 2015】スマホゲームをPCに移植して成功するために…『Plague Inc.‐伝染病株式会社‐』のサクセスケース”. INSIDE (2015年3月8日). 2015年3月8日閲覧。
  2. ^ a b c d e 今年最大の問題作『Plague Inc.-伝染病株式会社-』開発者に接触成功”. ファミ通App (2013年11月28日). 2016年8月20日閲覧。
  3. ^ Cloning vs. Evolution: Pandemic mutates into Plague Inc. - Hookshot Inc.”. hookshotinc.com. 2012年11月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年8月20日閲覧。
  4. ^ Dawn of the Planet of the Apes Virus Added to Plague Inc”. IGN (2014年7月2日). 2014年8月21日閲覧。
  5. ^ 不謹慎な伝染病ゲーム「Plague Inc.」が大ヒットしている理由 1ページ”. エキサイトレビュー. エキサイト (2013年10月7日). 2016年8月20日閲覧。
  6. ^ 不謹慎な伝染病ゲーム「Plague Inc.」が大ヒットしている理由 2ページ”. エキサイトレビュー. エキサイト (2013年10月7日). 2016年8月20日閲覧。
  7. ^ 鳥山淳子著『もっと知りたいマザーグース』(スクリーンプレイ、2002年)参照。


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Plague Inc.

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/03 09:29 UTC 版)

Plague Inc.』(プレイグインク)は、Ndemic Creations英語版(AndroidはMiniclip.com)よりリリースされたシミュレーションゲームである。対応機種はAndroidiOS。さらにPC版では『Plague Inc: Evolved』も発売されている[1]。日本語版の副題は「伝染病株式会社」。


注釈

  1. ^ この楽曲は マザー・グースの一つで、歌詞の内容はペストに由来しているという説が有名である[2]
  2. ^ 巷では「Android版は本物は存在せず偽会社が劣化コピー」とまで言われるほど出来映えが悪い。第二の戦略ゲーム「Rebel Inc-反逆の株式会社-」においてはAndroid版もNdemicCreationsが直接開発したものであるためかiOS版との差違がほとんど見受けられず不具合もほとんど無い。
  3. ^ ファミ通でのレビューでは"Mega Brutal"となっている[5]

出典

  1. ^ 【GDC 2015】スマホゲームをPCに移植して成功するために…『Plague Inc.‐伝染病株式会社‐』のサクセスケース”. インサイド (2015年3月8日). 2015年3月8日閲覧。
  2. ^ 鳥山淳子著『もっと知りたいマザーグース』(スクリーンプレイ、2002年)参照。[要ページ番号]
  3. ^ a b c d e f 今年最大の問題作『Plague Inc.-伝染病株式会社-』開発者に接触成功”. ファミ通App (2013年11月28日). 2016年8月20日閲覧。
  4. ^ Cloning vs. Evolution: Pandemic mutates into Plague Inc. - Hookshot Inc.”. hookshotinc.com. 2012年11月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年8月20日閲覧。
  5. ^ a b c d e f g BRZRK (2014年5月12日). “E13M1: 研究ノートは出せませんが、俺ウィルスで人類滅亡。『Plague Inc: Evolved』”. 2020年4月17日閲覧。
  6. ^ Dawn of the Planet of the Apes Virus Added to Plague Inc”. www.ign.com. IGN (2014年7月2日). 2014年8月21日閲覧。
  7. ^ a b c 小野憲史のゲーム時評:話題の“伝染病ゲーム”に追加された「キュア」モード”. MANTANWEB(まんたんウェブ) (2021年7月31日). 2021年8月8日閲覧。
  8. ^ 不謹慎な伝染病ゲーム「Plague Inc.」が大ヒットしている理由 1ページ”. エキサイトレビュー. エキサイト (2013年10月7日). 2016年8月20日閲覧。
  9. ^ a b c d e カムライターオ (2020年1月29日). “新型コロナウイルスの危機が迫る今、あの「人類を滅亡させる作品」について語ろう【名作紹介:Plague Inc. -伝染病株式会社-】”. 電ファミニコゲーマー. 2020年2月4日閲覧。
  10. ^ 松脇さんば (2020年1月31日). “【今日の編集部】有料ランキング1位『Plague Inc.‐伝染病株式会社‐』がおもしろかった話”. ファミ通App. 2020年2月4日閲覧。
  11. ^ a b c yakan-boy (2020年1月25日). “『Plague Inc.』はあくまでゲームである―新型コロナウイルス感染拡大による注目受け開発チームがコメント”. Game*Spark. 2020年2月4日閲覧。
  12. ^ 『Plague Inc: Evolved』新型コロナウイルス騒動が示す現実とゲームの関係性【インディーゲームレビュー 第70回】”. ALIENWAREZONE (2020年3月11日). 2020年4月17日閲覧。
  13. ^ 感染ゲーム『Plague Inc. -伝染病株式会社-』が各国のApp Storeの有料ランキングで首位に 開発元の注意喚起も”. Social Game Info. 2020年2月4日閲覧。
  14. ^ あの「伝染病シミュレーションゲーム」が新型コロナウイルスの影響で思わぬ注目、開発元が対応に苦慮”. WIRED (2020年2月4日). 2020年3月29日閲覧。
  15. ^ 伝染病ゲーム「PLAGUE INC.」開発元が新型コロナウイルス対策に25万ドル寄付 感染拡大を防ぐ新モードも発表”. ねとらぼ (2020年3月25日). 2020年3月25日閲覧。
  16. ^ 拡張パック「Plague Inc.:THE CURE」が配信。今度は世界を救う,伝染病対応シミュレーションを体験”. 4Gamer.net (2020年11月12日). 2020年11月13日閲覧。
  17. ^ 不謹慎な伝染病ゲーム「Plague Inc.」が大ヒットしている理由 2ページ”. エキサイトレビュー. エキサイト (2013年10月7日). 2016年8月20日閲覧。


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