NFL 選手獲得

NFL

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/06 09:10 UTC 版)

選手獲得

ドラフト

NFLドラフトは毎年4月に行われる。完全ウェーバー制により、32チームが前シーズン順位の下位から上位への順で、7ラウンドで指名を行うが、実際の順番はトレードやフリー・エージェント補償での譲渡により大幅に変更される。

ドラフトされ入団した選手はラウンドごとに定められた年俸で4年契約を結び、5年めの契約はチームが選べるオプションとなる。

サラリーで重みづけしたフリー・エージェントによる得失が計算されて、損失を出したと判断されるチームには補償ドラフト(Compensatory Draft)の選択の機会が与えられる。

何らかの事情でドラフトに参加できなかった選手に対しては毎年追加ドラフト(Supplemental Draft)が行われる。各チームは翌年のラウンドを賭けて入札し、最も上位のラウンドを賭けて権利を獲得したチームは翌年のドラフトでそのラウンドの権利を失う。

また新規にチームが創設された時に限ってエクスパンジョン・ドラフト(Expansion Draft)が行われる。

ドラフトは大学4年生が対象であるが、下級生でも定められた期日までに届け出を出せば対象となる。

ドラフトは、一般参加が可能なイベントであり、例年数十万人のファンが訪れる年間カレンダーで最も重要なイベントの一つとなる。開催都市は、全米各都市を持ち回りで決定される。

ドラフトで選択されなかった選手は各チームが自由交渉で契約する。2021年の例では、ドラフト会議で259人が選択されたのに対し、その後2週間程度で251人の選手がドラフト外の契約を結んだ[19]

フリー・エージェント

契約の切れたNFLの選手は自動的にフリー・エージェントになる。フリー・エージェントには以下の種類がある。

  • Exclusive-rightsフリー・エージェントは2年以下チームでプレーした選手であるが、チームの提案する契約にサインするか、一年間プレーしないことを選ぶしかない。
  • Restrictedフリー・エージェントは3年以上4年未満チームでプレーした選手の権利であり、選手は他のチームと交渉できるが所属チームは他チームと同条件で引き留める優先権を持つ。優先権を行使しない場合は、所属チームの契約提案に相応のドラフト順位を一つ与えられて補償される。
  • Unrestrictedフリー・エージェントは4年以上チームでプレーした選手の権利であり、選手は他のチームと交渉でき、所属チームには何の優先権も補償もない。

フランチャイズタグとトランジションタグ

各チームは、複数年契約を結んでない選手をとりあえず一年確保するため、一人だけフランチャイズタグを付けて守ることができる。フランチャイズタグを付けられた選手は、前年の120%の報酬と、リーグ内の同じポジションの最高報酬トップ5の前年の平均のうち高いほうの一年契約が約束される。フランチャイズ・タグには独占的(exclusive)フランチャイズ・タグと非独占的(non-exclusive)フランチャイズ・タグの二種類がある。後者のほうが一般的である。

  • 独占的フランチャイズタグを付けられた選手は他チームと交渉が出来ない。
  • 非独占的フランチャイズ・タグを付けられた選手は他チームと交渉出来るが、所属チームは他チームと同一条件で引き留められる優先権を持ち、優先権を行使しない場合は一巡目のドラフト順位2つを与えられて補償される。

さらに、フランチャイズ・タグを使用しなかったチームは、トランジション・タグを一人の選手に付けることができる。

  • トランジションタグをつけられた選手には前年の120%の報酬と、リーグ内の同じポジションの最高報酬トップ10の前年の平均のうち高いほうの一年契約が約束される。選手は他チームと交渉でき、所属チームは同条件で引き留める優先権を持つが、優先権を行使しない場合の補償はない。

タグをつけられた選手はプレーを拒否することもできるが、無報酬となる。

タグをつけられた選手がその後複数年契約を結ぶ、あるいはトレードされることもある。

2年連続してタグをつけられた選手は、前年の120%の報酬と、リーグ内の同じポジションの最高報酬トップ5の前年の平均のうち高いほうを受け取る。3年連続してタグをつけられた選手は、前年の144%の報酬と、リーグ内の同じポジションの最高報酬トップ5の前年の平均のうち高いほうを受け取る。同一選手に4年連続してタグをつけることはできない。

2019年の例では、6人が非独占的フランチャイズ・タグを与えられ、独占的フランチャイズ・タグおよびトランジション・タグはどの選手にも与えられなかった。

自由契約とウェーバー

各チームは選手を自由契約にすることができる。2月1日と7月4日の間のオフシーズンに自由契約となった選手は自動的にフリーエージェントとなる。

7月4日からレギュラーシーズン終了時までの間に自由契約となった選手は24時間のウェーバー公示となる。レギュラーシーズン終了時から2月1日の間に自由契約となった選手は10日間のウェーバー公示となる。いずれの場合も直前シーズンの成績で決定されるドラフト順の上位のチームに優先権が与えられて、現在の契約のまま自動的に獲得される。公示期間に獲得されなかった選手はフリーエージェントとなる。

トレード

レギュラーシーズン8週目の次の火曜日からシーズン終了までの期間を除き可能である。選手だけでなく将来のドラフト指名権を加えてトレード対象とすることが一般的である。2022年の例では、ヒューストン・テキサンズクリーブランド・ブラウンズに、デショーン・ワトソンと2024年5巡目指名権を渡す代わりに、2022年、2023年、2024年ドラフトの1巡目指名権、2023年の3巡目指名権、そして2024年の4巡目指名権を受け取るトレードが行われた[20]。トレード対象の選手の新チームでのプレー内容によって代償が変化する条件付きのトレードも行われる。


  1. ^ a b ハリス・インタラクティブによるアメリカでの人気スポーツの世論調査(2015年1月公表)
  2. ^ a b c d NFL Attendance - 2012ESPN.com 2013年2月2日閲覧。
  3. ^ a b The NFL has more than 16 billion reasons to carry on amid COVID-19 Yahoo!sports 2021年4月25日閲覧。
  4. ^ Highest-Paid Athletes 2021: All-Time Highs For NFL, NBA And Soccer Players, And More Numbers To Know Forbes com. 2021年6月4日閲覧。
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  7. ^ 近藤祐司 (2010年12月10日). “さあラストスパート!12月を制するものがNFLを制す!!”. NFL JAPAN. 2010年12月30日閲覧。
  8. ^ このため、成績によっては同一地区の全4チームがプレーオフに進出する場合もある。
  9. ^ NFL tiebreakers”. Quickresearch.com. 2021年5月1日閲覧。
  10. ^ http://profootballtalk.nbcsports.com/2013/03/20/nfl-passes-jim-schwartz-rule/
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  20. ^ Browns trade for Texans QB Deshaun Watson in deal that includes three first-round picks”. NFL. 2022年3月18日閲覧。
  21. ^ NFL放映権はなぜ高額で契約延長されたのか【前編】 [渡辺 史敏] - 2011年12月27日 NFL JAPAN.COM
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  29. ^ Amazon Renews With NFL To Stream "TNF" Games Through '22”. Sports Business Daily. 2020年8月8日閲覧。
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  31. ^ NFL signs $110 billion media rights deal — Amazon will get exclusive rights to Thursday Night Football”. MarketWatch. 2021年3月19日閲覧。
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